直木賞作家のデビュー作。後の活躍を匂わせる面白い中編だった。
主人公はヘタレ感満載の二十代後半の独身女性。
一人暮らしだったが、年下の大学生カザマ君と同棲を始めた。
と、スッパリ分類すれば、少し切ない恋愛小説なのだが、
ヒロインの過去が段々明らかになってくるにつれ、
ちゃらんぽらんな感じには、実は理由がある、
というか、
なんかだらしな〜い緩い暮らしぶりには、そんな過去が・・・
登場人物全てがきっちり描かれていて、人間くささ満載で、
わくわく感とは違うけれども、
「次どうなるの?」と、
ページをめくる手が速くなってしまう小説だった。
すぐ前に読んだ一冊と、レベルの違う文章の巧みさ、うまさに
「文学を、読んだぞぉ〜」と満足した。
この人なら賞を取るでしょ、当然。
最後に蛇足ながら、巻末の、山崎ナオコーラの解説も、とても良かった。
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