私にとって、「W川上♡の若い方」こと、川上未映子の最初の芥川賞候補作。
なんとも個性的な、というか実験的なというか、
ひと言でいうと、読みにくかった。
人は脳よりも歯で考えるーーーと、並外れて健康的な歯の持ち主である「わたし」は言う。
彼女には恋人あるいは思い人の 青木 がいるのだが、なんだかややこしい関係で、
最初から最後まで、まともな恋愛シーンらしきものは、ない?
文庫本には出版社の短い解説文で「哲学的テーマをリズミカルな独創的文体で描き」
とあるけれど、まあ、そういうことなんでしょうね、という感じ。
面白かったか?と問われたら、肯定はできない。
でも、この作家は、例えば「ヘヴン」とか「あこがれ」のような作品を後から生み出したと知っているから、
やっぱり興味深い小説だった、としか言いようがない。
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