いきなり映画のワンシーンのような派手な痴話喧嘩で始まる。
母親を亡くした大学生と高校生の姉妹の葛藤と恋愛の物語。
新聞に連載されたとのことだが、まるで書き下ろしみたいに、すらすらと話が進む。
人気作家だった母の死後、金銭的には祖父母に面倒を見てもらいながら、
姉妹は二人だけで都心のマンションに暮らしている。
モデルのように華やかな妹は、浮気性で女優の母を持つ同じ高校の男子と付き合ってい る。
真面目で地味な姉は、マレーシアへの短期留学から帰国したところ。
良好だった二人の仲に亀裂が入り、妹の暴走に拍車がかかる。
まるでテレビドラマの「ゴシップガール」ばりの妹の行動。
PCで海外にいる父親と話すおとなしい姉。
正反対の姉妹は常に亡き母の面影に縛られている。
この小説は華やかな姉妹を描きながら、実は
自分勝手で娘達に全く興味を示さないまま急死した一人の母親の物語でもある。
読み進んでいくと思わぬ展開があって、その巧みさに、
狐につままれたような楽しみ方ができて、おもしろかった。
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