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日記一覧

●「鴎外 青春診療録控」 山崎光夫著 中央公論新社 21年版 1700円 鴎外の父は、千住で「橘井堂医院」という町医者をしていた。鴎外は、東大医学部在学中も、卒業して陸軍軍医副を任じられるまでの数ヶ月間も、医院を手伝い臨床に携わっていた。本書は、

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●「まぐだら屋のマリア」 原田マハ著 幻灯社 11年版 1400円 東北の寒村・地塩村に、「尽果(つきはて)」というバス停がある。本書は、その名に導かれるように25歳の若者・シオンがバス停に降り立ったことで始まる。 シオンは、東京の老舗料理屋の見習

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●「二つの星」 山崎光夫著 講談社 10年版 1800円 副題は「横井玉子と佐藤志津 女子美術大学建学の道」である。本書は、この女子美術大学という、地球上に2つしかない大学の建学を辿る本である。もう1つは、アメリカ・フィラデルフィアの「ムーア美術大

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●「フーテンのマハ」 原田マハ著 集英社文庫 18年版 540円 世界中を年がら年中旅をしている著者の、そのきっかけが語られている本。40歳で会社を辞めフリーランスになった頃、大学時代の友人・千鈴と日本全国津々浦々を訪ね歩く「ぼよグル」(ぼよよ〜

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●「イアウラームからヨーロッパをみる」 内藤正典著 岩波書店 20年版 900円 ネットをみていて、著者がロシアのウクライナ侵攻に関して「ソ連のアフガン侵攻と同じ結果になり、必ず失敗する」(趣旨)と予言していたので、著者の本を探して読んだ本。著

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●「陰陽師ーー水龍ノ巻」 夢枕獏著 文芸春秋 21年版 1500円 本書には、8篇の作品が収められている。ところで本シリーズの主役級の人物は、安倍晴明・源博雅そして蘆屋道満という巷の陰陽師である。第7話「秘帖・陰陽師 赤死病の仮面」では、この主役級

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●「剣と紅ーー戦国の女領主・井伊直虎」 高殿円著 文春文庫 15年版 820円 徳川四天王の筆頭、井伊直政(幼名・虎松)の養母・香(井伊直虎)が主人公。女であるがゆえの苦しみと、その女たちの結束で闘う物語である。 井伊谷城の井伊家22代当主(地頭

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●「美姫血戦ーー松前パン屋事始異聞」 富樫倫太郎著 実業之日本社 05年版 1700円 本書は、2つの事件を同時進行させた小説。1人は松前藩の重臣の娘・蘭子(17歳)が、もう1人は城下の和菓子屋・小野屋の主人・藤吉が主人公。 藤吉は、北海道を支配し

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●「魂(たま)手形ーー三島屋変調百物語7」 宮部みゆき著 角川書店 21年版 1600円 3編の怪異な話しが収められている。第3話「魂手形」では、成仏できない怒魂や怨魂を成仏させるため、「魂の里」の水夫(かこ)が魂見を説教したり面倒を見るという話

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