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日記一覧

●「モンフォーコンの鼠」 鹿島茂著 文芸春秋 14年版 2000円 主人公の1人がバルザック(小説家1796〜1850)だったので借りた本。時は1831年のフランス・パリ。パリの地は、ローマ帝国時代(紀元前)からの採石場であった。そのため、セーヌ川の下まで蟻

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●「黒猫の接吻あるいは最終講義2」 森晶麿著 早川書房 12年版 1500円 24歳で美学教授となった黒猫。彼が通るだけできゃーきゃーと女子大生が騒ぐ。彼の存在は、高齢化しつつあった学界に一石を投じたにとどまらず、その若さと端正な風貌がメディアに持

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●「蔵盗みーー古道具屋 皆塵堂3」 輪渡颯介著 講談社 13年版 1500円 シリーズ2が貸出中だったので、先に3を読んだ。3巻の主人公は益治郎。大店の小間物問屋・橘屋の手代で、将来は娘(10歳)の婿にと期待されていた。それが突然、濡れ衣を着せられ橘屋

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●「黒猫の遊歩あるいは美学講義」 森晶麿著 早川書房 11年版 1500円 第1回アガサ・クリスティー賞の受賞作品。本書は、エドガー・アラン・ポーの小説をベースにして、現実に起きた事件を「美学」的に解明するという物語。主人公は、24歳にして文学部教

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●「古道具屋 皆塵堂1」 輪渡颯介著 講談社 11年版 1500円 本編の主人公は太一郎。浅草の古道具屋の長男だが、10歳と時に奉公に出され実家は弟が継ぐことになっていた。職を転々として20歳を超えた時に、「弟が死ぬ」との知らせで実家に帰ると、弟に「

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●「呉越春秋 湖底の城 5巻」 宮城谷昌光著 講談社 14年版 1600円 5巻は、有名な孫武による呉の宮女を軍隊に模した訓練での出来事が出てくる。冒頭に、呉子胥が斉に呉王の使いで出向き、帰りに孫武を呉に連れていくるところから始まる。その際に、孫武

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●「純粋な自然の贈与」 中沢新一著 講談社文庫 09年版 960円 本書には9つの文章が収録されている。初出は1996年で、それを文庫版にしたもの。冒頭に、「インディアン・ギフト」のことが紹介されている。 米大陸に渡ったピューリタンは皆、倹約家であっ

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●「大日本サムライガール8」 至道流星著 星海社 14年版 1300円 日毬の日本大志会と民政党の対等合併が成立し、政党「大和同盟」が結成されたとたん、日毬と大和同盟への凄まじいバッシングの嵐が吹き荒れ、党首選挙どころではなくなってしまった。これ

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●「ダマスカスの剣」 山脊紅月著 蒼天社 11年版 2500円 本書の主人公は、ウマイヤ朝(661〜750年)の王家で唯一人生き残った王子・アブデラマン(731年生まれ)である。アブデラマンは両親を早くに亡くし、カリフ(イスラーム国家の指導者、最高権威者

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