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日記一覧

●「岳飛伝1」 北方謙三著 集英社 12年版 1600円 本書は、北方版「水滸伝」(全19巻)、「楊令伝」(全15巻)の続き。岳飛は、宋が金(女真族)によって中国の北半分を盗られ、淮水以南の南半分(首都を杭州に置いた)だけとなった、南宋の2つある軍閥の

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●「百年泥」 石井遊佳著 新潮社 18年版 1200円 舞台は、インドのタミル・ナードゥ州チェンナイ市。チェンナイはインド南部のベンガル湾沿いで、熱赤道上にある。主人公(女性)は、日本語教師としてチェンナイで生活して3ヶ月半、百年に1度の洪水がチェ

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●「宣教師と『太平記』」 神田千里著 集英社新書 17年版 700円 17世紀の初めにキリスタン版『太平記』が出版された(漢字かな文字のイエズス会ならではの改竄された『太平記抜書(ぬきがき)』)。その後、ローマ字書きの『平家物語』も出版された。イ

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●「どんなことが起こってもこれだけは本当だ、ということ」 加藤典洋著 岩波書店 18年版 580円 「どんなことが起こってもこれだけは本当だ」と、戦後直後の1人1人の国民が思ったことは、「戦争は嫌だ、勝敗はどちらでもいい。早く済さえすればいい。い

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●「タイガの森の狩り暮らし1・2巻」 江本マシメサ著 主婦と生活社 17・18年版 各1200円 架空ロシアで暮らす、夫婦の物語。17歳のミハイルは、下町で男癖の悪い母と暮らしパン屋の見習いをしていた。ある日、母親はミハイルの貯金を持って男と駆け落ちす

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●「弥栄(いやさか)の烏(からす)」 阿部智里著 文芸春秋 17年版 1500円 「八咫烏(やたからす)シリーズ」の6冊目で完結編。はるか昔、地方の大山に地方神として君臨していた猿と八咫烏がいた。ある時、都(みやこ)から由緒正しい神(大神)がやっ

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●「現代霊性論」 内田樹・釈徹宗著 講談社 10年版 1500円 現在日本は、毎日のテレビの各チャンネルで「占い」が放映されている。それを見て、当日の行動を決めたり、方向(道順)を決めたりしている。これは、平安時代の人がやっていた以上の占いブーム

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●「死では終わらない物語について書こうと思う」 釈徹宗著 文芸春秋 15年版 1500円 本書の視点は、「人間は物語る動物」であるのに、現代人はそれが衰退していること。情報という消費材ばかりに目を向け、物語に耳を傾けることが少なくなったことに警鐘

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●「不干斎ハビアンーー神も仏も棄てた宗教者」 釈徹宗著 新潮社 09年版 1200円 日本の戦国時代から江戸初期(天正年間〜慶長年間)に活躍したハビアンは、禅僧からクリスチャンに改宗しイルマン(修道士)となった人物。イルマン時代に「キリスト教の教

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