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日記一覧

●「銭湯の女神」 星野博美著 文芸春秋 01年版 1524円 エッセイ集。著者は大学在学中に香港に1年間留学した。その後、大学卒業後にOLとなったが9カ月で退社。写真家に弟子入りして独立後、97年の香港の中国返還をみるため、2年間香港暮らしをする。 本

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●「貸本屋おせん」 高瀬乃一著 文芸春秋 22年版 1800円 本書のテーマは、江戸時代の出版弾圧。おせんの仕事は、本を持ってお得意様を一軒々々巡っていく貸本屋。本は、出版社である「地本問屋」から借りたものや買ったもの。また自分で写本を作って貸し

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●「吼えろ道真ーー太宰府の詩」 澤田瞳子著 集英社文庫 22年版 600円 太宰府の詩シリーズの2。時代は、平安初期の901年。元号が延喜に改元された時である。道真が太宰府に左遷されて5カ月となる。道真は左遷で、権帥(ごんのそち・長官の次席)という名

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●「コンニャク屋漂流記」 星野博美著 文芸春秋 11年版 2000円 本書は、ノンフィクションである。著者の住む品川区五反田の戸越の屋号は「戸越」。祖父の量太郎が戸越に越してきて町工場を起こしたから、ここが著者の故郷になった。屋号は東京で使ったの

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●「アンダーカバー(秘密調査)」 真保祐一著 小学館 14年版 1800円 本書の主人公は、父親を知らず育ち、苦難の末に東大に入りIT会社を起ち上げる。それを大企業に導いた智貴である。彼は、ゲームを楽しむように仕事をしてきた。Tシャツとジャージを愛

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●「約束の果て」 高丘哲次著 新潮社 20年版 1600円 伍州という大国の南端から青銅器が発見された。そこには金文で、「壙国のバ九、ジ南国の瑤花へ矢を奉じ・・・」と書かれていた。考古学者・斉河は、古文書を隈なく漁り2つの文書をみつける。ここから

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●「日本語ぽこりぽこり」 アーサー・ビナード著 小学館 05年版 1600円 著者は、在日アメリカ人。日本で、詩人・エッセイスト・絵本作家などをしている。それだけでは生活できないので、翻訳や種々のアルバイトもしている。本書が書かれたのは、米英がイ

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●「駆け入り寺」 澤田瞳子著 文芸春秋 20年版 1750円 時代は、第7代将軍・徳川家継(8歳)が死去した頃。京都の北にある尼門跡・比丘尼御所(皇女が住持)の林丘寺を舞台に繰り広げられる人情物語が本書。主人公は、この寺の青侍(下っ端の雑用係)静馬

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●「火定(かじょう)」 澤田瞳子著 PHP 17年版 1800円 本書のテーマは、天然痘の感染症で夥しい死者を出したことである。火定とは、仏教用語の四文字述語で「火定入滅」からとられている。これは、僧侶たちが御仏(みほとけ)の世に少しでも近付かんと

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