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日記一覧

●「よろずのことに気をつけよ」 川瀬七緒著 講談社 11年版 1500円 じつはこの本、細部はほとんど忘れたが前に読んでいた。それでも又、最後まで読んでしまった。こういう本が好きだという、自分の趣味を再認識させられた本。 本書のテーマは、呪術師。

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●「日本人の身体観の歴史」 養老孟司著 法蔵館 96年版 2200円 身体観について、哲学者の論説や日本の中世から江戸、現在までの変遷。さらに、世界(とくにキリスト教圏)の身体観の特徴を記した本。文化が違えば、身体観も違ってくることがよくわかる本

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●「モラトリアム・シアター」 西澤保彦著 実業之日本社 12年版 600円 腕貫探偵シリーズの3。本書では、これまで主役格だった住吉ユリエの兄・ミツヲが主人公。大学を卒業してブラブラしていたところ、母親に無理やり中高一貫の女子学園の英語科臨時講師

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●「800年後に会いにいく」 河合莞爾著 幻冬舎 16年版 1700円 本書のストーリは、800年後の少女・メイが現在に向けて動画を送りつけるというもの。800年後の世界とは、ウイルス性疫病の大流行で世界人口が3億人足らずになっている。メイはその中でも生き

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●「ジャンヌ」 河合莞爾著 祥伝社 19年版 1700円 驚愕の書であった。本書のテーマは「人間とは何か」である。2060年の近未来、日本人の人口は4000万人台に激減した。日本の富裕層には、政府の補助のもと家事ロボットがリースされた。AIロボットである

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●「イスラムが効く!」 中田考or内藤正典著 ミシマ社 19年版 1600円 何が「イスラムが効く!」のかというと、人生の全てである。本書では、「心の病」に、「高齢社会」に、「家族」に効くことを具体的に述べている。 そしてイスラームから世界を見ると

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●「歴史を応用する力」 宮城谷昌光著 中公文庫 19年版 640円 著者がこれまで書いた、光武帝・劉秀(後漢の創設者)と呉漢(光武帝の部下)、項羽と劉邦(前漢の創始者)のことにふれ、「知る」ことの本質は「人を知る」ことだと言い切っている。人を知

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●「このたびはとんだことでーー桜庭一樹奇譚集」 桜庭一樹著 文春文庫 16年版 640円 6編の短編が収められている。大学生、女高生、小学生、骨壷に入った中年男、31歳の派遣社員の女性、そして吸血鬼のような男が登場する。どれも、読んでいて胸がキュ

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●「帰ってきた腕貫探偵」 西澤保彦著 実業之日本社 16年版 1400円 ユリエの大学の先輩で卒業生の加木屋がホテルから跳び下り自殺した。ところが、なぜか宿泊名簿には「歌城恭一」と書いていた。加木屋と歌城は、学生時代に5人組のバンドメンバーで、歌

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●「探偵が腕貫を外すとき」 西澤保彦著 実業之日本社 14年版 1200円 鉛筆のように細く、尖った風貌。ちょっと眼を逸した次の瞬間には、消え去っていそうな、幽霊の如く存在感が希薄。そのくせ、丸いフレームのメガネの奥の双眸だけは、見えない光を静か

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読書紹介1893●「円卓」
2020年02月05日12:02

●「円卓」 西加奈子著 文春文庫 13年版 470円 主人公は、小3の琴子こと「こっこ」。皆と変わったことに憧れる少女であった。同級生のめぐみちゃんが「ものもらい」で眼帯をしているのに憧れ、自分も偽って保健室で眼帯をしてもらったりするのだ。こっこ

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●「解体諸因」 西澤保彦著 講談社文庫 97年版 695円 著者のデビュー作。「バラバラ殺人」を扱った、10話の物語が収録されていた。本書では、なぜ犯人は死体を解体したのかという謎の「合理的解決」にスポットをあてているので、バラバラ事件の猟奇性に

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