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日記一覧

●「神狩り」 山田正紀著 角川文庫 77年版 300円 山田氏のデビュー作。ここでいう「神」とは、人間を愛していない、人間に対して持っているのは悪意と嘲弄だけであること。本書では、神が人間の上にいなければ、人間はもっと善良にももっと幸福にもなれ

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●「恍惚病棟」 山田正紀著 祥伝社 92年版 1500円 ある大学病院の老人病棟の痴呆患者が相次いで死亡する。1人は病死で、1人は事故として片付けられた。主人公の美穂は、大学で心理学を学びながらアルバイト(心理士のアシスタント)としてこの病棟で働い

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●「神坐(かみいま)す山の物語」 浅田次郎著 双葉社 14年版 1500円 奥多摩の山梨県との県境にある「武蔵御嶽山(みたけやま)」の神社群は、日本武尊の東征の頃に創られた。その神社の1つに、新参者として徳川家康の関東入封の露払いを務めた熊野の修

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●「ディスコ探偵水曜日 上」 舞城王太郎著 新潮社 08年版 2000円 題名が面白かったので手にした本。舞城氏の本は、初めてである。主人公は、アメリカ人のディスコ・ウェンズディ(水曜日)。迷子捜し専門の探偵である。ディスコは日本で、山岸梢6歳の

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●「ほんとうの花を見せにきた」 桜庭一樹著 文芸春秋 14年版 1400円 本書は、竹のお化け「バンブー」なるものと、人間との関わりを描いた本。バンブーは、基本的に年を取らないので、永遠の若者の姿をしている。それに、滅多なことでは死なない。だが太

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●「氷河民族」 山田正紀著 角川書店 77年版 300円 前回、初めて山田氏の小説を読んで面白かったので、初期作品(長編2作目)を探して、山田氏の傾向を知ろうと手にした本。 現生人類は、氷河期に適応しようとして脳の構造を現在のように進化させて生ま

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●「僧正の積木唄」 山田正紀著 文芸春秋 02年版 1875円 山田氏の名前は知っていたが、読むのは初めてだった。本書の主人公は、金田一耕助。又、本書はS・S・ヴァン・ダインの「僧正殺人事件」の登場人物がでてきて、「僧正殺人事件2」の事件が起こり、

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●「かぶくーー織田左馬助 自由狼藉一代記」 典厩五郎著 毎日新聞社 14年版 1850円 典厩氏の本は、昔に「紫禁城の秘宝」等の歴史ミステリーを読んで気にいっていたので、本書を手にした。織田左馬助は、信長の末弟・源五の嫡男である。左馬助が生まれた

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