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日記一覧

●「水と人類の1万年史」 ブライアン・フェイガン著 河出書房新社 12年版 2800円 本書の最後の言葉は、「デカルト(1596〜1650)は間違っていた。われわれは決して地球を支配することはできない」である。 そもそも水は、つねに神々からの賜物だった。

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●「神を統べる者 1」 荒山徹著 中央公論新社 19年版 1800円 シリーズ1は、「廐戸御子倭国追放篇」である。主人公の廐戸は7歳。後の聖徳太子である。廐戸は3歳から「禍霊」を見るようになった。それは恐ろしく、廐戸は逃げるのにやっとであった。廐戸が

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●「トロイメライ」 池上永一著 角川書店 10年版 1500円 幕末の、沖縄は那覇を舞台にした小説。主人公は、文盲(後に勉強して読めるようになる)だが三線(さんしん)の天才である武太。武太は、那覇の涅槃院の住職で元官僚の大貫長老の斡旋で、筑佐事(

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●「ぼんくら 上・下」 宮部みゆき著 講談社文庫 04年版 各590円 同心・平四郎シリーズの1。残念なことに、シリーズ3から読んでしまったので、本書のミステリーの落とし所がわかっていて、楽しみが半減してしまった。それにも関らず、本書は読んでいて

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●「バシレウスーー呂不韋伝」 塚本青史著 NHK出版 19年版 1700円 バシレウスとは「諸王の王」のことで、アレキサンドロス大王(前356〜323)に付けられた称号である。後にこの言葉は、皇帝という意味になっていく。本書は、中国の戦国時代(前403〜221

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●「千年前の人類を襲った大温暖化」 ブライアン・フェイガン著 河出書房新社 08年版 2400円 平均気温のたかだか1度や2度の差が、モンスーンの吹く場所を移動させ、それによって日照りつづきにもなれば、逆に豪雨で畑が冠水する。西暦800〜1300年に、

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●「玄宗皇帝」 塚本青史著 潮出版社 19年版 1800円 玄宗皇帝、本名・李隆基の通史のような小説。小説としての魅力はあまりなかった。隆基が生まれた時の唐の権力者は、祖母の武太后であった。武太后は夫の高宗の死後、自分の息子たちを皇帝にしてきたが

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