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日記一覧

●「聖卍(スワスチカ)コネクション」 今野敏著 廣済堂出版 87年版 680円 「新人類戦線」シリーズの2。80年代は、ノストラダムスの「1999年7月に人類が滅亡する」との大予言が流行った時代であった。本書には、そんな危機感に対してインドに亡命したダ

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●「新人類戦線」 今野敏著 廣済堂 86年版 680円 「新人類戦線」シリーズの1。本書は、古代イスラエルの民と日本の神代の時代をむすぶ伝奇小説である。 ハルマゲドンが信じられていた、米ソ冷戦の80年代半ば。「新人類委員会」の最高責任者・カールが、

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●「大江戸火龍改」 夢枕獏著 講談社 20年版 1600円 江戸時代に「火付け盗賊改」という特別警察が出来たが、本書はそれをもじって妖怪など不可思議なものを取り締まる人物の話。主人公は遊斎という、年齢不詳の謎の男。友人に平賀源内や与力の間宮、剣の

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●「ユダヤ・プロトコルの標的」 今野敏著 廣済堂出版 87年版 680円 「新人類戦線」シリーズの3。超能力を持つ一族の抹殺をもくろむ「新人類委員会」(ヒットラーの遺志を継いでいる)との対決物語、という伝奇・アクション小説である。 主人公は、自衛

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読書紹介2012●「回帰」
2020年12月26日12:05

●「回帰」 今野敏著 幻冬舎 17年版 1600円 警視庁強行犯係・樋口顕シリーズ。東京の中心地・千代田区で爆弾テロが発生した。爆弾が仕込まれた車が爆発したのだ。死傷者が数人出た。指揮本部が設けられ、公安が出動した。テロは公安の管轄だが、殺人は捜

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●「ヘッドライン」 今野敏著 集英社 11年版 1600円 布施京一遊軍記者シリーズの3。今回のメインは、1年前に起こった「美容学生の19歳の女性のバラバラ殺人事件」である。 六本木で、ある噂が流れていた。「10代の女の子3人が行方不明になっている。3人

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●「徒手捜査」 今野敏著 徳間文庫 09年版 629円 内調特命班シリーズの2。日米経済戦争を、本当の戦争にするための仕掛けが失敗した「アメリカの良心」は、今度は日本のプライドを叩き潰し、表立って日本政府関係者がアメリカに報復を仕掛けるような作戦

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●「邀撃(ようげき)捜査」 今野敏著 徳間文庫 09年版 629円 内調特命班シリーズの1。日米関係が、経済戦争状態にあった80年代後半。アメリカの映画会社や、ニューヨークのビルが日本企業に買収されていた。そこで、アメリカの政財官軍の有力者で組織さ

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●「ビート」 今野敏著 新潮社文庫 08年版 790円。 警視庁強行犯係・樋口顕一シリーズの3。本書は、刑事とその家族の物語である。捜査二課の島崎刑事の次男・英次は17歳。小学生の時に柔道に挫折し、それ以来父親に見放されていた。島崎は、反抗的な英次

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読書紹介2007●「廉恥」
2020年12月13日15:04

●「廉恥」 今野敏著 幻冬舎 14年版 1600円。 警視庁強行犯係・樋口顕一シリーズの4。水商売の若い女・麻里が、自宅で殺された。彼女が、ストーカー被害を警察に届け出ていたことから、すわ「ストーカー殺人か」と色めきたった。警察の責任が、マスコミ

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●「ボクは炭焼き職人になったーー怒涛の独立編」 原伸介著 新風舎 04年版 1500円。 伊沢師について、たった1年で独立した著者。試練はここから始まるのだが、独立の現実は厳しく体重が13kgも減る。そればかりか、炭問屋の「中国人に焼かせれば、1日200

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読書紹介2005●「朱夏」
2020年12月08日12:28

●「朱夏」 今野敏著 新潮社文庫 07年版 552円。 警視庁強行犯係長・樋口顕一シリーズの2。樋口は、金曜日に課長に呼ばれ「警備部長の家に脅迫状が届いた」と告げられる。月曜日に秘密の捜査本部を設けるので、樋口班が対応してくれというのだ。それも、

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●「ボクは炭焼き職人になったーー修羅場の修行篇」 原伸介著 新風舎 04年版 1500円。 横須賀育ちで、信州大学森林科学科に入学した著者が、卒業後に憧れの「山師」になろうと、当時森林組合を退職したばかりの伊沢氏(69)に師事した。ところがこの伊沢

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●「震雷の人」 千葉ともこ著 文芸春秋 20年版 1400円 本書は、唐朝(610~907)が「安禄山の乱」(755)によって崩れ、玄宗皇帝が長安を逃れる事態となった時代に、河北(黄河の北側)の平原郡に住んでいた采春(20歳)を主人公にした物語。 河北では、

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読書紹介2002●「リオ」
2020年11月28日14:35

●「リオ」 今野敏著 新潮社文庫 07年版 630円 警視庁強行犯係・樋口顕シリーズの1。時代は95年、樋口40歳で警部補である。樋口は、団塊の世代の尻拭いをさせられた世代である。彼はマイホーム主義者で、家には学生時代の同級生の妻と16歳の娘がいた。 

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●「任侠浴場」 今野敏著 中央公論新社 18年版 1500円 綾瀬にある阿岐本組の組長のもとに、弟分から「赤坂にある銭湯の経営再建」の話が持ち込まれる。最初は債権回収のため土地を売却しようとしたのだが、赤坂署のマル暴刑事の妨害にあった。そのうち、

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●「アンカー」 今野敏著 集英社 17年版 1600円 本書は、10年前に起こった「町田市大学生殺人事件」について、テレビのニュース記者が注目したことと、警視庁の継続捜査課の刑事が再捜査を始めたことから、相互が関連しながら進展していく物語。 アンカ

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●「鳩笛草」 宮部みゆき著 光文社文庫 11年版 648円 鳩笛草とは、りんどうに似た野草のこと。主人公がかってに付けた名。本書は、所轄署で唯一女で刑事をやっている貴子が主人公。所轄署では、様々な事件が同時進行している。地域課にいた貴子は、実績

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●「グラン・ギニョール城」 芦辺拓著 創元推理文庫 06年版 724円 グラン・ギニョール城とは、1930年代のヨーロッパで「グラン・ギニョール劇場」という残虐な事件の芝居を専門に扱う劇場から名付けられた小説のこと。つまり、ヨーロッパのある古城で次

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●「バトル・ダーク」 今野敏著 ハルキ文庫 99年版 629円 ボディーガード工藤兵悟シリーズ3。今回は、国際ジャーナリストの磯部が誘拐される。彼の著者「イスラムの熱い血」の大ヒット記念パーティでの出来事であった。その後、磯部にはイスラム法に基づ

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●「チェイス・ゲーム」 今野敏著 ハルキ文庫 99年版 629円 ボディーガード工藤兵悟シリーズ2。今回の物語は、かって傭兵時代の戦友であるイタリア人のアルが兵悟を頼ってやって来たことから始まる。 アルは、マフィアに追われていた。しかし兵悟は、マ

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●「ナイトランナー」 今野敏著 ハルキ文庫 99年版 680円 ボディーガード工藤兵悟シリーズ1。本書の時代は90年代初頭、フランス外人部隊の傭兵あがりの兵悟は、ボディーガードを生業としている。彼のもとに、水木亜希子という依頼人がやって来た。事件は

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●「終極ーー潜入捜査6(最終回)」 今野敏著 実業之日本社文庫 13年版 600円 暴力団は、暴対法と不況のダブルパンチを受け、次々と解散に追いやられていた。しかし、組織が解散したからといって、その構成員がいなくなったわけではない。職を失った極道

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●「わたしの芭蕉」 加藤乙彦著 講談社 20年版 1600円 本書の第1部で、芭蕉の完成句を示し、それがどのような推敲を得て完成したかが追われている。たった一字の変化で、内容が豊かに変わるさまが手にとるようにわかり、とても面白い。 第3部では、故郷

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●「軍艦島へ」 山形暁子著 光陽出版社 20年版 1800円 本書は、2007年から2019年にわたり執筆・発表された掌編小説8編がおさめられている。本書全体の特徴は、著者の権力に屈しない心と不条理に抗う凛とした姿勢である。同時に、「歩み寄り」と

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●「臨界ーー潜入捜査5」 今野敏著 実業之日本社文庫 12年 600円 本書のテーマは原発である。本書は26年前に書かれたもので、ここで著者は現地への取材をつうじて、原発が抱えるなまざまな矛盾や問題点(地域住民の恐怖、原発マネーの構造、住民を2分す

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●「罪責ーー潜入捜査4」 今野敏著 実業之日本社 09年 857円 小学校に不法投棄された注射針などの医療廃棄物。子供がB型肝炎に感染した。廃物回収業者を責任追及する教師に、ヤクザが立ちはだかった。「家族がどうなってもいいのか」という脅しも。やが

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●「処断ーー潜入捜査3」 今野敏著 実業之日本社 09年 857円 千葉で漁師が惨殺され、岐阜で環境保護団体のメンバーが野鳥密猟者に刺された。暴力団艮(うしとら)組の代貸・乾による犯行であった。艮組は、大掛かりな密輸・密猟を企て、それに反対する者

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●「鶴屋南北の殺人」 芦辺拓著 原書店 20年 1900円 本書の鶴屋南北とは、4代目で江戸時代の歌舞伎作者(脚本家)のこと。本書は、ロンドンで南北の幻の自筆台帳(脚本)が発見され、検討・分析の結果、本物と証明された。その台帳をもとに、京都のR大学

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●「排除ーー潜入捜査2」 今野敏著 実業之日本社文庫 11年 600円 潜入捜査シリーズとは、別名「暴力団狩り」の小説である。テーマは環境問題だが、それにからむ暴力問題に焦点があてられている。マル暴刑事であった佐伯は、過激な暴力団狩りをやっていて

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