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日記一覧

●「トッカンーー特別国税徴収官」 高殿円著 早川書房 20年版 1600円 主人公の鈴宮深樹は、京橋地区税務署の新米徴収官。いつも言葉に詰まり「ぐー」と言うので、「ぐー子」と呼ばれる25歳。彼女は、エリートである特別国税徴収官・鏡(34歳)付きの徴収

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●「化学探偵Mr・キュリー9」 喜多喜久著 中公文庫 20年版 660円 主人公の舞衣が、四宮大学庶務課に勤務してはや2年。様々なトラブルを沖野ことMr・キューリーに相談して解決してきた。第2話「化学探偵と金縛りの恐怖」では、四宮大学で廃棄物置き

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●「マル合の下僕」 高殿円著 新潮社 14年版 1600円 本書のテーマは、大学の臨時講師の不安定で過酷な立場である。関西の女子大のエコ学科の講師・瓶子貴宣は29歳。東京のK国立大学で博士号を取得したが、その後、指導教授の横領が発覚した。貴宣は、K大

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●「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」 高殿円著 早川書房 14年版 1400円 コナンドイルのホームズものの小説を、現代版にした本。それも、ホームズ・ワトソンも女性版にしている。ホームズとワトソンの出会いは、2012年のロンドン。ワトソンは、アフガ

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●「火の鳥 大地編下」 桜庭一樹著 朝日新聞出版 21年版 1700円 下巻は、中国での戦争から太平洋戦争そして終戦まで、火の鳥の力で何度も時を遡りながら、火の鳥の魔力に魅入られてしまう人物たちが描かれる。特に、第2次鳳凰機関にメンバー入りした石

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●「上流階級ーー富久丸百貨店外商部2」 高殿円著 光文社 16年版 1500円 本書は、静緒の同僚である年下の修平(外商の王子と呼ばれている)とひょんなことから芦屋の高級マンションをシェアして暮らすこととなったことを中心に、物語がすすむ。修平はゲ

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●「上流階級ーー富久丸百貨店外商部」 高殿円著 光文社 13年版 1600円 主人公の鮫島静緒は37歳。幼い頃から、玉手箱のような百貨店が大好きだった。特に屋上の遊園地は、夢の国だった。そんな彼女が、富久丸百貨店の初代女性外商員となった。きっかけは

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●「戒名探偵卒塔婆くん」 高殿円著 角川書店 18年版 1400円 どんな古い墓も、どんなに情報の少ない過去帳からでも、戒名さえわかれば死亡した年代、季節、年齢、身分、だいたいの人生まで把握してしまう。そんな高校生が外場くん。主人公の金満春馬の同

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●「小説 火の鳥 大地編上」 桜庭一樹著 朝日新聞出版 21年版 1600円 本書は、手塚治虫の「火の鳥」のモチーフを使って、戦前の中国に日本軍が侵略していく最中に起こった、「火の鳥」による時間循環の物語。 時間循環は2つの場所で起こる。1つは、

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●「死香探偵 3」 喜多喜久著 中公文庫 20年版 640円 シリーズ3の第4話「死を司る悪意は、妖しく香る」で、主人公の潤平が襲われることに。最初に、潤平のアパートに送り主不明の小包が。そこからは、死香が漂っていたのだ。さっそく風間先生のもと

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●「死香探偵 2」 喜多喜久著 中公文庫 19年版 640円 死臭が、食べ物の「いい香り」に変換してしまう潤平。事件に関わるたびに、その死香を懸命に嗅ぐために、そのつどその食べ物の香りのものが食べられなく(悪臭に感じられるから)なる。最初は米が、

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●「死香探偵 1」 喜多喜久著 中公文庫 18年版 640円 主人公は、25歳のアルバイト桜庭潤平。彼のアルバイトは、「特殊清掃」。つまり、死体のあった部屋の清掃である。そんな仕事の中で、潤平にある変化がおきる。脳の中で、死臭が食べ物の「いい香り」

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●「小説イタリア・ルネサンス4 再び、ヴェネツィア」 塩野七生著 新潮文庫 21年版 1200円 本書は、ヴェネツィアに呼び戻された40代のマルコが、政府中枢の要職に30年間在職したあとに引退し、亡くなるまでの物語。圧巻は、1571年のレパントの海戦であ

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