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日記一覧

●「明清疾風録2」 芦辺拓著 学習研究社 96年版 780円 2巻では、鄭成功が一族の覇権を獲得することと、父・芝竜が江戸幕府に提出していた「乞師」(兵と武器を複明勢力に提供する願い)をめぐって、日本の幕閣の思惑が描かれる。 芝竜は北京に送られ、

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●「ブルボン朝」 砂糖賢一著 講談社現代新書 19年版 1000円 佐藤氏の「フランス革命」で、フランス王朝はこのブルボン朝で滅んだことを知った。いわゆるルイ16世が、パリの革命広場で断頭台の露と消えたのだ。 さてブルボン朝(1589〜1848)である。先

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●「明清疾風録1」 芦辺拓著 学習研究社 95年版 780円 本書は、芦辺氏がミステリー作家としてデビューした頃の、初めての歴史小説。日本と中国の混血児・鄭成功の物語。1巻では、南京の国士監(国立大学)の学生だった時に、北京が清軍に占領されたこと

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●「ドローンマン」 妹尾一郎著 イースト・プレス 19年版 1400円 53歳の、等身大の自分を主人公にした物語。2014年、ドローンが巷を賑わし始めた時、スチールカメラマンの妹尾(スタジオを持ち、スタップ10人を抱える社長)はドローンに飛びついた。新し

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●「三百年の謎匣」 芦辺拓著 早川書房 05年版 1700円 刑事弁護士森江春策のもとに、ある老人が「遺書を作成してくれ」と訪れる。その遺言じたいはありふれたもので、老人の「残された唯一の弟と、亡くなった妹の子供2人に全て相続する」という内容であ

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●「少年は探偵を夢見る」 芦辺拓著 東京創元社 06年版 2000円 本書には、5編の物語が収められている。主人公は森江春策素人探偵で、第1話は春作・小学5年生。第2話は、中学3年生。第3話は、大学2年生。第4話は、文化部記者時代。第5話は、刑事弁護士時

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●「一刀斎夢録 下」 浅田次郎著 文芸春秋 11年版 1600円 下巻の圧巻は、西南戦争である。江戸に舞い戻った新撰組は、幕府(実際は政権を投げ出していた)から甲府に派遣され、そこで官軍を阻止しろと命じられる。これは、「江戸城の無血開城に邪魔」と

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●「一刀斎夢録 上」 浅田次郎著 文芸春秋 11年版 1600円 一刀斎を逆に読むと「斎藤一(はじめ)」となる。斎藤一は、新撰組副長助勤であり、近藤・土方の護衛役を勤めた「人斬り」である。本書は、この斎藤一の一代記でもある。 斎藤一が登場するのは

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●「新・二都物語」 芦辺拓著 文芸春秋 18年版 2000円 本書は、関東大震災から大きく動き始める2人の男の物語。1人は東北の寒村生まれで、東京の出版王の書生となり、召使いさながらにこき使われていた。もう1人は、大阪の個人銀行頭取の長男で、何不自

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