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日記一覧

●「静おばあちゃんにおまかせ」 中山七里著 文芸春秋 12年版 1350円 本格刑事事件簿。主人公は、警視庁捜査1課の葛城公彦25歳と、その彼女で大学生の高遠寺円19歳。葛城は外見からは刑事に見えないばかりか、言っていることが青臭い理想論ばかり。とこ

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●「善人長屋1」 西條奈加著 新潮社 10年版 1400円 主人公のお縫は16歳。「千七長屋」の差配である父は、質屋を営む。この千七長屋が、いつの間にか「善人長屋」と呼ばれるようになったことに、お縫はイライラしている。なぜなら長屋の住民は皆、掏りや

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●「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし4」 江本マシメサ著 宝船社 16年版 1200円 私の好きな辺境モノ。このシリーズは、4巻で完結。主人公は、北極圏の過酷な環境の中で暮らす陽気な男・リツハルド(リツ)。母方の祖父がこの地の領主だったため、祖父が

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読書紹介1607・「薬師」
2017年01月23日09:53

●「薬師」 和田はつ子著 角川書店 2000年版 1600円 本書のテーマは、薬膳である。「日本人の薬膳」の出版編者であった恩師が入院したため、日下部遼が代役として編者となった。日下部の母は、アイヌのシャーマンである。混血がすすんだ母の姉妹は皆、平

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●「切り裂きジャックの告白」 中山七里著 角川書店 13年版 1600円 本書のテーマは、臓器移植である。移植推進派と慎重派の論争が紹介される。この問題は、生きている臓器を移植することとなることから、日本人の宗教的倫理観では忌み嫌われることとなる

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●「六花落々(りっかふるふる)」 西條奈加著 祥伝社 14年版 1480円 六花とは雪のことである。下総古河藩8万石の1人扶持の下士である尚七は、雪の降る日に道に這い蹲り雪の結晶を見ようとしていた。「何故の尚七」の通り名がある尚七は、唐の書物に雪

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●「ぼくの小さな祖国」 胡桃沢耕史著 集英社 16年版 2800円 本書も、集英社の「冒険の森へーー傑作小説大全9」の中に収められていた長編小説である。胡桃沢氏の本は、彼が亡くなる(94年没)少し前から読み始めた。直木賞をとった「黒パン俘虜記」は、

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●「三十三時間」 伴野朗著 集英社 16年版 2800円 この本は、集英社の「冒険の森へーー傑作小説大全9」の中に収められていた長編小説である。伴野氏の本は大方読んだつもりだったが、本書は読んでいなかった。舞台は、終戦時の中国である。まだ日本軍が

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