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日記一覧

●「ナポレオン 1」 佐藤賢一著 集英社 19年版 2200円 第1巻は、ナポレオン(1769〜1821)が生まれてから28歳までの物語。ナポレオンの生まれは、フランス領コルシカ島。ジェノヴァ領だったのをフランスが買い取っていた。コルシカ島には、独立闘争の英

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●「星と輝き花と咲き」 松井今朝子著 講談社 10年版 1500円 本書は、女義太夫のなかに娘義太夫と称される分野を創設した立役者、初代・竹本綾之助(1875〜1942)の史実に基づく物語。 綾之助は、大阪の子だくさんの石山家に生まれた。6つの時に、実父

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●「縁は異なもの」 松井今朝子著 文芸春秋 16年版 1600円 麹町常楽庵シリーズの2。本書の主人公は同心間宮仁八郎だが、本当の主人公は常楽庵の庵主・志乃である。この庵主は、麹町でおこる人々の顛末を、なぜかいち早く知っており、仁八郎が持ち込む事

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●「図書館の魔女 下」 高田大介著 講談社 13年版 2600円 本年度、ベスト1の本である。叡智とはなにか、を示した本である。知識とは、本とは、情報とは、人はそこから何をくみ取るかが描かれていた。 下巻では、図書館の魔女(マツリカ)が傀儡子(刺

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●「鹿の王 水底の橋」 上橋菜穂子著 角川書店 19年版 1600円 主人公のホッサルは、オタワル王国の王族の末裔で天才的医術師。オタワル国は250年前に滅びたが、その民の末裔たちはそれぞれ高い技術力でもって、各地で生き延びていた。オタワルの医術は

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●「殺人喜劇のモダン・シティ」 芦辺拓著 東京創元社 94年版 2000円 芦辺氏の初期作品。「モダン・シティ」とは、昭和8年の大阪のこと。本書は、この時代の大阪のあり様を存分に描いていた。 本書のテーマは、日本の天皇家の「騎馬民族説」である。そ

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●「老いの入舞(いりま)い」 松井今朝子著 文芸春秋 14年版 1500円 同心見習いから、正規の同心になったばかりの間宮仁八郎は、奉行から「町廻りのついでに麹町の常楽庵に立ち寄ってくれ」と、声をかけられる。そこは、大奥を退職した年寄り(位)を主

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●「則天武后 上・下」 塚本青史著 日本経済新聞出版社 18年版 各1700円 則天武后こと武照の、生涯を描いた小説。地方官僚の父に可愛がられた武照は、美しく賢かったこともあり、15歳で後宮入りした。ときの皇帝は李世民で、唐朝を興した父・李淵を助け

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●「図書館の魔女 上」 高田大介著 講談社 13年版 2400円 本書は、架空の世界のある国の物語。ここには、「高い塔の図書館」があり、そこの主は「図書館の魔女」と呼ばれている。彼女は、まだ10代の少女だった。しかしこの少女は、何カ国語も操り、図書

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●「芙蓉の干城(ふようのたて)」 松井今朝子著 集英社 18年版 1650円 昭和8年の木挽座(歌舞伎の劇場)で、右翼結社の大幹部・小見山と愛人の芸妓・照世美が殺された。本書は、大学講師で歌舞伎の脚本も書く桜木治郎を主人公に、殺人事件の謎解きと、

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