複数の本を並行して読んでいるとき、その本の組み合わせというのは特異性をひめている。たまたま並行して読みすすめているだけなのに、何らかのつながりを見つけえる、または見つけてしまう、というのは読み手の技量なのかもしれない(シンクロニズム)。今日、アップダイクの『カップルズ』とオースターの『4321』とで、どちらもケネディの暗殺の日が出てくる。ここではただ事件のシンクロ、でもこの二つの話にての異なった反応、またはどこかでつながりが見出せる話であるということは、わたしにとってじつにsingularな事件であった。
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