カンヌ国際映画祭で主演男優賞獲得の話題作、初日の午後、8割位の入り。とても面白かったし、さすが、という感じ。舞台は韓国。釜山の赤ちゃんポストに若い女が男の赤ちゃんを置いて去って行く。そこに二組の二人組が現れる。一組は中年と若者の男で、赤ちゃ
大学病院のバリバリの外科医の仕事ぶりを描く、シリアスな医療小説、とても面白くずんずん読めた。北海道の大学病院循環器外科の花形医師西條は、手術用ロボットの名手で、院長の覚えもめでたく将来を嘱望されていた。しかしワンマン院長が、西條のライバルと
すらすら読める、ライトノベルばりの面白い長編。大学院生一心はミス・サンシャインと呼ばれた昭和の大女優の家でアルバイトすることになる。その鈴さんに気に入られた一心は、女優時代の資料を整理することで鈴さんの過去を知ることになる…終戦の頃、まだ女
割引デーの水曜日、ほぼ満席。CMや評判通り、迫力満点でスリリング、とてもおもしろかった。CGを避けたということで、マッハの戦闘機に同乗した気分で猛スピードで急上昇、急降下して、引き込まれた。ストーリーは単純。昔海軍戦闘機に乗り大活躍した場に、元
作者自身が、振り返ったらターニングポイントとなるかもと言う新聞連載小説。少し読みにくかったのは、ストーリーよりも人物像に重きを置いての物語だから。香川のうどん屋の孫みのりは、大学に入学し東京で暮らし始める。大学をまたぐボランティアサークルに
コロナ禍の大晦日、ホテルのバーに集った三人の八十代男女がいた。この作家にしては珍しいようなセンセーショナルな「事件」から始まる長編でとても面白かった。アガサ・クリスティーばりの登場人物の多さに少し辟易しながらもどんどん引き込まれてしまうのは
人気女性作家の短編競作、ほぼすべてがとても面白かった。が、どちらかというとヤングアダルト向けっぽい読みやすい小説ばかり。タイトルが各編のテーマに共通していて、そのカナ表記なところがポイントかも。近未来SFものあり、女子中高生ものあり、主人公た
今最も注目される英文学(アイルランド)作家の一人ということで借りてみた。面白いし、なかなか考えさせられる恋愛長編だった。アイルランドの名門大学生21歳のフランシスは、一番仲の良い、同じ大学生ボビー(女子)と、過去には恋愛関係にあった。美しく賢く
母と一人息子のロードノベル。すらすら読めて面白かった。小5の力は劇団員の父と元劇団員の母早苗と東京で暮らしていた。ところが共演女優の深夜の交通事故に同乗していたために、父は姿をくらまし、母子は逃げるように東京を離れる……女優は亡くなり、彼女
新聞連載小説の単行本化。とても面白かった。8歳年下のスリランカ人クマさんと恋に落ちた母。小4のマヤと3人で仲良くつつましく幸せな家族になろうとした。ところがオーバーステイとなってしまった状況を入管に相談しに行く時に、クマさんは捕らえられ、不
この2年ほど、大作シリーズものの殆どを見逃してきた。コロナで友人と映画鑑賞できなくなったから。シネコンのポイント失効が迫る中、思い切って一人で行った。平日の午後、ドルビーアトモス等4つのタイプで上映しているせいか普通の字幕スクリーンは、ほぼ
この訳者ホメンコさんがメインスピーカーのZoomのトーク会に参加したので、図書館から借りてみた。2005年の出版。考えてみたら、英語以外の西洋文学を読むのは約二十年ぶり。しかも、その時は仕事で読んだドイツやイタリアの児童文学だった。高校生の頃は
アカデミー賞作品賞候補作、公開して日が経つが、平日でも2割位の入り。納得の映像美だし、主演も助演もぴったりのはまり役で面白かったけれど、展開にもっと期待してきたから、なるほど「コーダ」に軍配が上がったかな、という感じ。ネタバレになるかもしれ
マサチューセッツ州で漁師をしているろうあ者の両親•兄と暮らす女子高校生が、歌の才能を見出され、バークレー音楽大学に挑戦する家族と女子の奮闘物語。ただ……たしかに自然に恵まれた場所で、川とか林とか美しくとても見栄えがよくて映画向きなのだ
偕成社刊で小学高学年からでも楽しめる長編。マイミクさんからのオススメ。主人公は若くても凛とし自立していて、大人でも十分楽しめた、とても面白かった。明治初期、イカルは大阪の道具屋の後妻の娘だったが、 両親が相次いで亡くなり、東京の遠縁に身を寄
作者自身が、二つ目の山を登りきれたと自覚している短編集(あとがき による)。"大したことは起こらない"物語ばかりなのに、とても面白かった。ただし、親しい人を亡くしたばかりの人は、今はまだ読まない方が良いと私には思われる。日本国内や海外へ旅をして
信州らしい所にある、元ペンション。そこに、ひょんなことからルームシェアして住まう老若男女5人の物語。大人の波乱やドキドキがあり、大変面白かった。三十代の匠海が東京を捨てて、雨の中辿り着いたのが、寂れた感じのリゾート地の〜NNという一軒家。イン
黒井千次の短編小説の映画化。新宿のミニシアターで見てきた。白黒の、風景写真を散りばめたような作りだったが、原作に忠実で、作家の直筆原稿をも映し出していたほど。作者自身が登場してもいる。しかし主人公は、これから就活を始める女子大生•ひな
明治大正昭和を、皇族•梨本宮家に嫁いで、妃殿下として生きた、伊都子の半生。鍋島家の姫として生まれ育った彼女を知ることで、高貴な女性とはこうあるべきだ、という見本のような振る舞いを堪能できるノンフィクションっぽい小説で、とても面白かった
80年代に出版され、著者いわく売れなかった短編集。文庫化され再々度今回は村田沙耶香の"あとがき"付。シンデレラや白雪姫などのおとぎ話昔話のパロディ集で、とても辛辣な皮肉が利いていて、大人向けで、面白かった。電車や病院の待合室に持ち込むのに向い
「旅猫リポート」のスピンオフみたいな物語もある短編集。全て飼い猫の話で、さすがの面白さだった。先に「旅猫〜」を読んでいたからこその箇所があったので、読む際に要注意。どれもネコに対する観察力と愛にあふれていて、笑えるところもあるが、かなりの部
平日の午後、サービスデーでもないのに、ほぼ満席。 50年代の映画の方はテレビで見ていたが、あのバーンスタインの名曲が、ホントにそのままで豊かなカメラワークというか、監督の個性あふれる始まり方で、一気に、わーニューヨークだ!と引き込まれた。群
ニューヨークに住んでいた時に、3、4回は行ったことがある巨大な美術館の特別展。3回目のワクチン接種を終えて一ヵ月は過ぎたので出かけた。ポスターや広告にもあるように、ヨーロッパの絵画ばかりルネッサンスからポスト印象派までの、わりと小ぢんまりし
近未来の韓国の少女達の奮闘物語。個性的でわかり易くて、びっくりするほど面白かった。2035年、競馬は生身の競走馬にヒューマノイド騎手を乗せて行われる。そんな競馬場近くて食堂を営む母子家庭の10代の姉妹ヨンジェとウネ。姉のウネは幼い頃から車椅
去年の本屋大賞作家の書き下ろし長編。さすが!とても面白かった。主人公の千鶴が不幸な極貧生活をしつつ、元夫のひどい暴力に耐えるところから始まり、ビビりながらページをめくっていくと、彼女の生い立ちがわかってくる。実の母親に"捨てられ"、厳格な祖母
児童文学作家として、例えば"モンスターホテル"シリーズなど子供向け人気作家だと私は認識してきた作家の大人向けパラレルワールドファンタジー。なかなか面白かった。塔子は夫の不倫により離婚し、実家に戻ってきているが、他に身寄りのない母の従姉から一軒
アカデミー賞作品賞ノミネートのお蔭で、近くのシネコンに戻ってきた。割引デーなので、平日昼間で、ほぼ満席。大人の恋愛映画、と括れないこともないし、妻恋、母恋のお話とも言えようが、主人公が国際的に活躍する舞台演出家なので、途中からアジア人女優達
地方新聞に連載された小説、とても面白かった。久しぶりに 純文学を堪能した。今年の私のベスト5内に入りそう。近未来の、穏やかなディストピア小説とも言えるかもしれないけど。主人公の朔也は母子家庭で育ったのだが、母を事故で亡くして半年、大枚をはたい
ミステリアスな長編。でも推理モノではない。程よく複雑な上、登場人物が多彩で、舞台も変化に富み、とても面白かった。主人公は国交省のキャリア官僚である弘。赴任先の八木沢ダムに、ある日とんでもない人物が訪ねてくる。彼は弘に、女優と呼ぶ乃緒の行方を
2021年の本屋大賞受賞作。たしかに面白かったし、ずんずん引き込まれた。ただ、強引に分類してしまうと、ネタばれになるかもしれないけれど、はっきり言って、毒母もの。可哀想な子どものお話、ともいえる。そして、不幸を背負って生きてきた若い女性の恋