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日記一覧

2016年01月29日16:33

 【膝】  きれいにないているひとへにあうことばをそえてゆくとみずよりもつちのようなものがあしもとのあるゆかをおおい身をみのうえにしてしまうなみだいがいのどこかが足りやがてはひとつめのそこふたつめのそこ、というのかときのまにふしもあらわれ竹

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あたらしいおんな
2016年01月29日07:47

 「女であること」はいま「こじれやすい」。結果、男が「女になること」もふくざつな脱臼をしいられてゆく。たぶんそれが現在的な抒情、身体性のひとつ。まあ、そんなことをおもいながら、今月の「現代詩手帖」での連載月評を書きました。対象とした詩集は、

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出船
2016年01月28日06:16

 【出船】  ひろがってゆく不幸というおもいは出船へのひとつのながめでもえられたとおざかるものがおおきくなるのはそもそも時間がたわんでいるためそこへおおくのわかれが接がれだすとおもいのみならずあいいろの菌もゆれたなみなみとみちるおくゆきの稜

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二重らせん
2016年01月27日08:27

 【二重らせん】  とある絵ではおまけとして他家の糸状藻がかかげられているそうしてもつひだりてからおぼえずくらいうごきのうまれだすこともあるのだゆっくりとらせんを藻がなせばちかづけない、がちかづきだしてなにかしら穴のようにふかまる絵を背にし

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六時ごろ
2016年01月26日00:11

 【六時ごろ】  しずかにそれを了えたわたしがそれのようになっているというのがまことある式におこることではないかちゅうごくの都邑のちらばりをいいきみたちの世界大の流離をいいかたりむけた若々しさのあかるみをみずからをまげのぞきこんだときわたし

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宅配
2016年01月23日22:45

 【宅配】  有の有るものは有つことであって在の在るものとはちがうわたしは枯れ枝のひろがるさみしい家のまえにたちすむひとのけはいをみずからのほねぐみへとしずかにうつしおえるひとりであり一家だろうやがてなら一帯だろうたずねて郵便夫となってその

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水の手袋
2016年01月22日06:12

 【水の手袋】  ひかるてぶくろとしてよむ本のまわりがひろがりめくるゆびがそのなかへしずかにつつまれるのならみずのようなつながりこそがあかずによまれているのだ  

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2016年01月21日09:03

 【帆】  あかねさすさむいおきぬけの朝にその日いちばんかんがえるならいはからだを帆走へゆだねるに似るうしろの自分がまえのじぶんを追うそのながめになみらしきものがはいりとおいうしろすがたが十字もてかがやきゆれるのをいぶかしむが一日ののこりに

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幌平橋
2016年01月20日06:41

 【幌平橋】  たりないもののひとつがさむさや水にうく木片だとするとみおろすことはいがいにきよらかだばんしょうはどこかへというあわいかたむきをふくみそれじしんをとけてゆくので月日に似るゆめがたくさんあるあふれるならびのなみだはよわくてかたり

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光陰
2016年01月19日05:51

 【光陰】  愛にかかわるなにごとも不可逆に循環する似たうごきが波となってくりかえされるときうごきそのものがほどけ、またむすばれるふたつのあいだには錠のようなつなぎがありそんざいをこえた寓意とそれをよんでみるじぶんらでない鍵穴と鍵がふかみで

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垣根
2016年01月17日16:40

 【垣根】  とつぜんわたしがすくなくなりひとのふぜいにかためられているそんなとおさへいることがある坂のとちゅうに腰をおろしてくだもののようなあついひとみでかぜのあらわれるかたをみやりかみをうしろへながしているあれがなにかの待機だとすればわ

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平凡
2016年01月16日12:41

 北海道新聞本日夕刊の連載「サブカルの海泳ぐ」では、映画とTVドラマの混淆する場所を考察しています。具体的には正月に放送されたドラマ――『女性作家ミステリーズ』『夏目家どろぼう綺談』、それに去年11月に放送された『世にも奇妙な物語・映画監督

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からまつ
2016年01月15日02:08

 【からまつ】  あいしあうものらがとおく五、六人ならべばそのながめがひかりのかいだんへかわるけれどもひびくうたが階なのか律なのかぎもんがからまってだからシンコペをなすよわいひとりへこそまなざしする気散じがうまれゆっくりと森もバク転する 

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鳥黐
2016年01月14日08:14

 【鳥黐】  きらきらとかがやくのではなくこの世をただ褪せさせるようにしかひひのゆき、ひびのゆきはふらずさみしく明度の差こそ柔和してゆくひとのかたちもすがたになってひとちがいのまざるのがうるわしい冒頭一行はなくなくなくとこだましておんなたち

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入口
2016年01月13日09:52

 【入口】  そらによみがえるあかねがひとのさったようにうつくしいことがあるそれでもべつのじぶんがのこったところへたちのこったところへまねきあめつちのふかいうつろをまねのできるものへとおだやかにならしてゆくだから座標をおぼえるのも身のおきか

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2016年01月12日06:38

 【酢】  ひかりと酢のどちらにも浄化力のあるところがそれじたいでないゆえに場のあれごりーだとおもうそこにくすんだこがねのあじさいのかわいた残骸がひたすら球のままに群れつづくかたちもおわらないつめたい酢のふっとうはふぉとんの音階に沿いもちば

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明暗
2016年01月11日09:49

 【明暗】  からだがひとつのいさおしだったことをひとつの老いはたちすくみおもいだすだろうみおろせるたかみをことさらにえらびだしみおろしたたいらとからだがおなじだったといまや浮遊になったじぶんがふりかえるだろう嵌絵のなかにいた日々には関係が

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範囲
2016年01月04日06:26

 【範囲】  日によってそらの範囲はことなるあるときのそらのすくなさにはかくれていた失意がかさなりいろをつねにおそわれるだろういとのくもまでよこへひろげ 

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