【だいだら坊】 ぼうばくとなってそぞろあるきあたまをなみきのうえへ出すぱぴよんのきえあとのみをゆくどうたいのながくなった日がありあしもとのこもれびでおんなのさんだるを履くのもきらきらした荷台に椅子をのせもえてはしるけだものじゃないなそれ
仕事に踏み切れず(臆病になったのかもしれない)、昨日到着した岡井隆さんの新著『詩の点滅』(角川書店――しかしここ十年くらいの岡井さんはなんという刊行ペースなのだろう)をぱらぱらめくるうち、「あっ」と声をだした。杉山平一さん(杉山さんの生前
「現代詩手帖」8月号の詩書月評では、アレゴリー(ベンヤミン的な定義によるもの)を媒介に、以下の詩集を紹介・考察しました。 ・山田亮太『オバマ・グーグル』・廿楽順治『詩集 怪獣』・夏石番矢『夢のソンダージュ』・川上明日夫『灰家』・宇宿一成『
【ものみ】 ものみ遊山のいそぎのみをすればあげてこの世はうつくしいからしゅうげんを追う蝦夷衆もくるう央をとばして道北へつらぬくとはなそばのしろさがまなこにこまかくくるいまたぶんかつのはてないさまものみななみだっているんだろうひろがりをお
【きいろい画】 ふりかえってみたのはうしろだった瀧はこくうをおちていたおのれを知りきいろのままかがやく回内となるうごきがまえきざしにかわる刻々でむしろ刻々のほうがひとらしさをなしみずあかりもまちがいにおもえるもとがただのふりかえりだった
【双無双】 並行「もっともちいさな単位のえいえんがふたもとにてならびあうわたしらだろうあることのいまに無限遠点のかなたがゆれちがうかたからひびく鐘の音ふたつなどものみなどうじにきこえる地上をゆるがすあふれるのではなくたりないえいえんがふ
【翌朝】 すぐちかくにしりあいがきているそうおもえるのがはなかげでそこからのひかりに背をむけたうしろすがたはふくらみなくつばさをたたむ板状のさみしさてのひらを銀貨がしわにしてこえかかるさらばえにまつならばいすかりおてへも鶏鳴がとどく
昨日はYouTubeサーフィンをしてしまった。はじめはポール・サイモンの「スティル・クレイジー・アフター・オール・ジーズ・イヤーズ」の実況をスマホでみていたのだが、関連リストにナタリー・ドーンという少女っぽいひとのカバーがあがっていて、そ
【あんたれす】 むらくもを天外へおしあげているひとのうでのながさはみえずはかりがたいのびするかかとからとうめいなちからがしせいのゆうびをたかくそびえさせまなつのなまあたたかいゆうかげにはやまなみのようなふくすうがきらめいた途中からきえた
【河口】 ほんとうの河口をかんがえるとながれこまない青などはないそこには岐路も樹々さえもみえず砂洲のてぶくろがわかれながらそらとみずをささえているだけでそのなみあいのはじらう対がひえたくうきのおんなもとらえとおくうみへはらいもどしている
【水泳】 だきとめようとさきばしるうでが湾のひきいれをあがきだすときひとにもなみしぶきがふきあげたすきまへひかりのぶんりをためぜんしんがすうほんになるようにととのえないで喫水をぬいすすむとひとの対偶もうちへひとをおこし双であることがうつ
去る6月29日は、ビートルズ来日50周年記念日だった。本日の北海道新聞夕刊掲載コラムではそれにちなんで、ビートルズ関連の番組・本、さらにそこからアナロジーされる音楽本をあつかった。NHKのドキュメンタリー「アナザーストーリーズ・運命の分岐
【双肩】 なで肩「なだらかなまるさでしるされひびくこの突起はただものたりなさをかたちしてしかもどうぶつにない双極をとおくからでもはかられる手がまわっても肩はとどまりかなしく光塵をすいよせながらねもとというべきをふかめる」
【鬱王】 おんなのながいくろかみを枕にしてゆめがはいぜんたる豪奢をおびる王であればやがて首からおきあがりあめつちのしずくをこぼすだろうひくさのまま盲目のままくろがみえうつぼつと雷鳴もて刺繍されたかたちなくゆれるへやでくるしみおきぬけご
【譲歩】 あるところ、あるときのあるひとは限定にまもられてあわくなるものだがゆめのなかのかんがえかもしれないそのひとがなにかとともによぎるのもうごきというより場の衡量にすぎずゆめのきじをゆらめかせるあるときがひとのあしもとといううちがわ
【憂憤】 渇愛、ふるえるからだがおおくを書きからだをふほんいにもけしてゆくとふるえといえるものがそこらにのこった「こんせきなし」とされるこんせきもことばにある内部や絮の組みあいをたくまずおもてがえしにしただけだろうこのまえなどゆうふんす
【空棺】 ちからでたてられた樫の木の恋とそうではないうしろ髪の恋があって後者ならそのひとよりもほそくみえるあたりものみながひのくれをつげ山河のそらさえくらくなずんでおちこちがあきらめつりあっていればほのみえる樹間もそのひとと以外のさらな