【翼琴】 翼琴はちいさな幅でおとに強弱をつけしかも響きに淫しない 家具にまぎれゆびづかいをひざにのせるここちだ つばさをひかえめにひろげ夕禽にもなってゆくがなることはたえず練習中みぎひだりがゆめみる うちの金具でこそみずからのうちをうつ
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【水火】 水火、ふたつ性がまざりあぶなさがうかぶぬれてそこがただ炎える くるしみともされるがすがたにこそそれがみえかげろってはゆれるゆれてあるなしのさかい あいまいなとおさをほらあなのようにおぼえ ひとのひろがりのする迎え火がこわくなる
【海髪】 ゆめのなかではふつう風をみることがない事物はうちからとよみただ閉塞をみたす それでもあるときは手に風をもってくしけずるみだれをきわめようと ふきあげたものは線へだたりがひとにかよう ふかくひめられている寂光あまたにも泣き海髪へ
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