【視力】 夜にはだれの浪ともであわないからきのう来の眼をはかなくこらすと電線にくろい手巾のかずかずがみえものの分布とはなにかをとわれたとおさのさだめとこたえてはみたが新月がめぐりをしたがえるようにわけめのなさもゆれてあるのだった
【鐸】 人またひとの疎ということにおのがみの仕組も似るなど居にあけほろぶめしは知らずみおろしへ無沙汰およばせくむ脚まなか木鐸をはさんだ
【ことあかり】 性愛が密なものとのみ捉えられからだがとわれるためなのかどこをまがったのかもゆめとなりさられたのちのぽぷら路などまひるまのおちどとただみえてことあかり(造語)がながびいた
【鰭】 とおからずあやめのすがたでとおくみなもがはじいるだろうはじまりのおわりのようにものうくゆれやまないひと鰭ころなふくむみずかがみはえれきてるとあさくつながり眼やしぬことにしびれをかざる
【副う】 だれでもないものの臀をよびつやつやとアクリル板はきれいおくゆきに分割空間がならびひとがまことの間接になってゆくけはいの絶対もひらけひらかれ寡言をささえる椅子がふかく副う
【措く】 字句をC、ただ追うのではなくよむことの期待までをも読みまどよ肺はふくれあがっているぎんねずへといろがわりしてずらみーとの髪とおなじにおおむねさびて焦げおわればまどべ措くよう吸い葛などすう
【日めくり】 みじかい詩を書くことをしだすとしごとは破線めいて照りかつかげり着たけまるごとしわもうとするがどんな途中もかさねであってならずつたえようと結縄してくるくおんすらただひめくりのくりかえしへもどす
【歓楽】 いけられた花にはありえない二人称独白体をまねるため街のリサ、サキと会ったものだあなたは気落ちしたなどとかたりたがい互いをささえあったからつねではなく旅衣もみていた
【刳舟】 もう多くとつなぐすべもないがらすの徒手がしたいのはつぎつぎと立ち木の密へふれてくりぶねのとおいさわりごこちを九尾のかぜへとひろげることだつたえて、うつしゆくことだ
【ものあかり】 せかいが半袖になったのを憶えているうではかおとはちがうてりかたをするしかかげればひとも梢をしめせるのだ距離をおきかたるにこそからだが要る人智など超えないがある日ひらくまどはひとりながらふたつめくかたちをひめものあかりのそ