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日記一覧

2016年鑑号
2016年11月30日17:06

 「現代詩手帖」年鑑号は、居住地が北海道なので届くのが遅く、昨日、郵便屋さんからうけとった。自分の原稿にかんしては「詩書展望2016」という副題がつくのは知っていたが、年度回顧をおこなわず、詩集刊行ラッシュとなった9月10月分の「月評」とい

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一軒家
2016年11月29日13:52

 【一軒家】  まどはたてもののかおをつくるがそのいえはねむっているようにみえたゆうがたのまどのなかへ象嵌されてわたしはわずかにながれることですむひとともども紙くずとかわったなんのよくあつもない分身だからのぞきこむエゾシカもそこへ映ったなあ

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ころな
2016年11月28日10:24

 【ころな】  ころなとはぐうはつの所与だとおもうゆきでしきさいがきえたとおくにうんでかたちのふちがひかるからだをまえにこころもしろくろにぬりわけられるずれるさきのないズレをえるべくこきざみがゆれるさすりのえごいずむだきあげにピエタをもとめ

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つぼ
2016年11月27日04:12

 【つぼ】  たがいがたがいの鈴となるほねのしろさきよらかさみずからのしんだあとをおもいつぼのおのれはそこかしこへ移葬されてきたのだろうかおいてきぬずれもよわくなりれんさのみがころころとなかの耳小骨を三とさだめた  

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手芸
2016年11月26日05:40

 【手芸】  世には手芸というけんいきがありうっとりとみずからをとおくおもうあたまでなく手さきがおこなってすい、はく息のへってゆくときのまかたちとくりかえしがあらわれるりりあんをあやつる手のしずかからちいさいかがやきが身につたうとあみだすさ

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油膜
2016年11月25日07:05

 【油膜】  円に内角の和というものがあればそれもむげんということなのかふしてひざをだくおんなのすがたの休みのおおさにふれたつもりだったが他界から虹をみおろしているのかみずたまりをよけてあるいてきたのかわからないゆまくのうごきもあっておいる

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眼圧低下
2016年11月24日07:49

 【眼圧低下】  日ごとなみだとかかわきとかを縁語にまなこへとふかいくすりをさしてきたがみえかたがなおされたにまちがいないこのきれつはひとのなめらかを知るじぶんに井戸があるとおぼえることもかおのおくをみずですこしゆらしてあらわれよりもくりか

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対象
2016年11月21日11:58

 【対象】  両の掌でひかる穂をつつむようにはひとのこころねをおさえきれないなにかがあまっているとおののいてじぶんのからだの双構造がむしろなみしぶきめくとかんがえなおしたとおい左右はじぶんのみぎひだりそれだけで双つあるものが四だろうここから

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お知らせ11月17日
2016年11月17日06:07

 【お知らせ】 12月2日(金)19時〜、赤坂ミッド・タウン7Fの「d−labo」(dラボ)で、樋口良澄さん、杉本真維子さんとともに、詩についての壇上鼎談をします。ぼくが東京の公衆のまえで喋るのは久しぶりです。題目は「詩はいま、どこにあるか

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2016年11月16日15:36

 【椅】  かけてくれるしずかな腰をまちながらまつことは坐面をすこしもかえないそこにつぎつぎうつるひかりがみえてのざらしのままこしかけはひとつだ部位の名のあかるいほどのたりなさでちいさな換喩をつなぐあのかたちの系はふたつともに背凭れと脚がう

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捨身
2016年11月15日04:44

 【捨身】  からだをきよく捨身といいかえながらちいさなものごとをひきいてゆくとれつをなしてながれたようになりわすれつつみえているなにもかもがめのさきのおもたさをいろいろかえた精いっぱいはじぶんではなく世界にありあふれるようすをつうじてはか

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八六年
2016年11月13日16:10

 【八六年】  わたしはわらうとさみしいかおになるがあなたならわらうとえれがんすがこぼれるふたつのからだのありかたをうごきでぼうとくしてゆくとまざるのはほほえみこまかいあわのみるくが電球にひかりかくはん棒がうでのごとくぶらさがったまぶしくみ

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逃げ恥
2016年11月12日14:27

 本日の北海道新聞夕刊に、ぼくの連載コラム「サブカルの海、泳ぐ」が掲載されます。今回串刺しにしたのは、10月クール話題のTVドラマ(エンドロールで俳優たちが踊る「恋ダンス」もかわいいと評判の)『逃げるは恥だが役に立つ』(以下、「逃げ恥」)、

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恍惚
2016年11月11日09:57

 【恍惚】  らざろのはだにはよるだんの川がながれとおいひがしのざくろのようにさけていたなによりおわりとしてきつく匂ったくさりはてへこそよみがえりあれとはどこからくるひかりのみことのりだろうよみがえればおのれではないとおもいあしうらだけゆっ

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2016年11月10日05:52

 【餐】  しんでからさらにじさつすればしんだことまでくつがえるそれでじさつをとりおいてきたゆどうふにしたしむ夜のかまえだしばし息をとめこころのなかがうすあおむかもさぐりだしたきれいだ、こいのようなものがふちどりをひかりでゆらした 

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万華鏡くずれ
2016年11月09日07:41

 【万華鏡くずれ】  えきたいのまま標本されたいうつくしいむすめはいるだろうしぐさのうるおいのなかであるかなきか見得がきられてじかんへのながめのおくゆきにいとのようなひかりをのこすしんめとりーがあやしくかしぎぜつぼうまでかくめいされる 

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藤田晴央さん
2016年11月08日07:00

  詩誌「びーぐる」は定期購読しているが、北大図書館経由ではいってくるので入手できるのが遅い。その33号はこちらも特集が黒田喜夫。特集は未読だが、詩集時評で『石のくずれ』をとりあげてくれた藤田晴央さんの文章がとてもうれしかった。みじかいので

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そらのぞうもつ
2016年11月07日08:50

 【そらのぞうもつ】  ゆきぞらをのしかかる脅威とするかそらのぞうもつとするかはひとしだいでわたしはとおい内部だとかんがえるねむたくこころもとなくみあげているとあわいぬのがいくほんかまいあがって消化のすすむはらわたすらみいだすけどみあげのう

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ひといきひととき
2016年11月05日07:36

 【ひといきひととき】  およそ風はなにがふいているのかある領分がひといきでうつってゆくそのありさまがふいているとして九尾でのたうつからだに雪がまざるとえれきてるのはんもんがつたわりみずからをふるわせはがれだすのでうつむくあゆみも稜をうすく

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近況11月4日
2016年11月04日06:09

 【近況11月4日】 ご報告が遅れましたが、今号の「現代詩手帖」詩書月評では以下の詩集をあつかいました。 ・大木潤子『石の花』・神尾和寿『アオキ』・坂多瑩子『こんなもん』・林美佐子『発車メロディ』・萩野なつみ『遠葬』 「たりない詩」「みじか

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収納作業
2016年11月02日07:54

 【収納作業】  じぶんのうでをみおろしているとちからがどこからでるのかわからないそれらはぶらさがっているだけでうごくこととちからもかかわらずにありえなくひかるものをなでるそこからちからがわきだすのならばむかうなにかのかたちのなさに謎があり

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