悪漢ではあるが同情の余地もある主人公、その主人公には素直に感情移入できるわけではないが、終始、そのペースで語られているとつい気になってしまう、ポリティカリ・コレクトではないが。こんな奴が気になるなんてわたしも情けないな、なんてぼやいてしまいそう。でもいつしか、この主人公って「罪と罰」のラスコーリニコフに似ていはしまいか。
すこぶるスリリングな話。ハイスミスの作品を読むのは初めて。アラン・ドロンの主演で映画化もされているがこれまた見たことなし。ただサウンドトラックはあまりに有名。
南イタリア、北イタリア、といいとこ取りばかりみたい。この著者はなんて才人なのだろう。
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