mixiユーザー(id:163513)

2019年03月25日02:14

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嵐電

 
すごい映画を試写で観た。鈴木卓爾監督『嵐電』。路面電車と縺れ合うようにいくつかのボーイミーツガールが進み、「どこにでも行ける」。ヒロイン嘉子役の大西礼芳の表情変化とタイミングと対象との距離に動悸と笑いがやまず。弁当屋さんの女子が方言指導で俳優と知り合いになる発端が素晴らしい。両輪性、ループ、幻想、キスの衝突など、路面電車的運動はさらなる増幅までかたどる。風景をやさしく、しかも飾らずに捉える鈴木一博のカメラに打たれ続けた。昼も夜も良いのだ。もともとぼくは江ノ電沿線に育ち、今も札幌市電の沿線住人なので、市電的なものには親和性があって、泣けてしまう場面もしばしば。複雑な語りなのに透明感があって、鑑賞に齟齬をきたさない。なんという叡智だろう
 

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