mixiユーザー(id:163513)

2019年03月01日07:42

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五尺

 
【五尺】
 
 
ちりしかれたバラのはなびらを
秋のおわりになげいて焚いた
そのときの箒とほのおをおもった
 
かこわれて庭となった方形に
きみは箒とほのおよりさらにうすく
 
あけぼのの肩からあしもとへたれて
かげのようにひろがってもいたのだが
ふりかえってとささやきだすなら
ひらいた無対象へのいざないがあった
 
かおりの門をでた路地はしかし
焚かれなかったはなびらをくだき
そこに音を燻ずるすべもなくて
 
おんなであること五尺が
庭につぼむだけだった
 
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