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2018年10月23日12:59

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『日に数分だけ』出来!

 
去年書いていた、ぼくにしては長篇の部類に属する詩篇群を一本にまとめた。滔々とながれる時間が、読者をいつの間にか「べつの時」へと拉し去ることができれば本望、という感じかな。『日に数分だけ』(響文社)、帯文は高橋社長のお力で畏敬する宗近真一郎さんから、とてもすぐれたものをいただいた。ぼくとしては初めての北海道の版元からの詩集刊行となる。出来立てのほやほやで、さっき札幌の印刷屋さんがじかにぼくの家まで届けてくれた。
 
装丁は、名著『つげ義春『ねじ式』のヒミツ』(響文社)の著者・矢崎秀行さんではなく、そのお嬢さんの矢崎花さん。グラフィックを多用し、ぼくの詩篇の時間を、何かを潜り抜け、ひかりへといたる詩集全体の時間へと、創意的に増幅している。とても嬉しいことだった。組版中には二段組もあるが、その読み方が最後の二段組詩篇で確定するなど、挑発度も高い。本当にデザイナーと作者が協働した感慨がある。しかも手にもった感触が小ぶりで女性的で柔らかく、詩集自身が読者からの再読を望んでいるのが伝わってくる。表紙は贅沢にも帯が二重化されている。ノドのアキが狭いが、それも詩行のながれに空白をつくらぬ配慮ゆえ。
 
いまは詩集刊行ラッシュ月。日に四冊の新刊が届くなんてときもある。埋もれてしまうのが怖いけれども、きっとお送りする詩友なら、アンケート回答期日などまでに率先して読んでいただけるだろう。北海道からの送付なので、東京周辺には木曜以降に届くのではないか。
 
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