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2017年09月26日17:40

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自叙

 
【自叙】
 
 
ふるくなってくるしいときには
とうめいにまもられたまどべから
せかいがやわらかくしわむのを
じぶんより老いているとながめる
まちだにすんだころには鉄路がみえ
むかいあうあさいみどりもあった
すべてつかれるへだてだったが
あさひのさしこむまぶしさの
系列をみやるにぞんがい適して
詩をつづらなかったのはなぜかと
系列じたいをいぶかしくおもう
おととともにはしったふくすうなら
たえず擬人法がきくはずなのに
それを頓呼法まるごと否んだのが
詩的にならなかったゆえんだ
ねっしんにおんがくはきいたが
おんがくが詩作をなみすることを
音韻ばかりいうひとはしらない
さっぽろへうつるさいギターをすて
二重まどのもだがはりつめてから
ことばがおんなさながらとりどりに
しかも可聴のさかいを鳴りだした
発祥とは差異が諸音になること
いち語が爾後を負うけいれつなど
おととおととのあいまにひかれない
やみくもな前むきのようだろう
しりぞきがあり阻喪をかいし
みずにすいめんのはるすい槽が
いくつうそをはなやがせるか
ところどころ配してゆくのに似
詩のじかんはとまりながら
ことばのうすさでうごくのだ
すい槽のかずをまぼろしに追い
わくぐみをみえなくもさせた
まどべからみるのはかんたんだ
ぜんぽうがあればできるこうほうが
みずからなのだとぜつぼうすれば
まなこはぼんのくぼにこそうずいて
まえむきはうしろむきにひとしい
かぜでうしろへとながされるのさえ
よこなすものほしざおにありえず
視はおくへではなくよこへとむかい
けいれつをころしつくすことで
ぼんのくぼの縦がホトもかくやと
あたまでするまじわりにうれう
 
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