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2017年08月21日09:13

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こぼれる

 
【こぼれる】
 
 
かならずうるんでいる
けしきがあるとするなら
それはおくのほうで
みずのあかりをうけて
ひとのさったあとだろうか
二〇一七年なつのおわり
けしきにほそさがあるのは
そこをうすめでみやる
ためらいがかかわっていて
ゆらぐ線のかずでこそ
そこ以外からのうつりも
はかってゆくしだいなのだ
ああひとのいないことは
きえたことにずいぶんかよう
まなざしをなげうてば
みえているとみているとを
わけいるてだてばかりだ
みているくるしいおもいは
はるかをおもくこがして
まなこのあやまりまでいうから
みえているにこのかおを
あわせるひつようがあった
さんだるのすきまから
しろいあなうらがきらめくと
わたしはあるいているのか
そんなうたがいもわきおこる
なにびとかのまばたきのなかに
身をおいているありかから
なみだのこぼれるさまがみえ
みんなわたしじしんだと
こぼれるがくつがえってゆく
わたしでかかれたものは
きみをかならず代入しうるし
それがきっとやわらかい詩法だ
しろいあなうらがきらめくと
きみはあるいているのか
そんなきぼうもわきおこる
天使ということばを詩に
つかうのをとうにわすれたが
わたしときみとを架橋する
くうかんのなかだちとしては
いきものでなくわるくない
きみの鳥がとびさって
みずのなか骨をのこしたが
いきものでないしわるくない
波紋はきえるいまのため
あやうくおのれをこぼれるが
おおくみなもにはうすいだけだ
 
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