のっけから残虐さてんこ盛りで読んでるほうが蒼くなる。
でもあとから考えてみればバタイユのノリなのかも。
しだいに語りの構造、というか、描かれている世界のダイナミックスが分かってくるにつれて、まあ、このまま読んでてもいいんじゃない?というノリにいたる。
以上は、きわめて印象批評系であまり意味なし(笑)。
一方に政治の支配構造があり、中国では昔からそのような仕組みを語る芸に秀でていたと思われる。
そしてもう一方には民衆文化があり、それによって民衆は自分たちのアイデンティティを確認しつつ、支配にさまざまな形で抵抗していったようで、つまりそれこそが中国の歴史、というところだろうか。
もちろんそれは中国に限定されたことではなく、世界のいたるところにてありえたが、物語る芸としてもっとも意識であることにおいては、中国は群を抜いているということ。
作品が大部なこともあって、内容にも富んでいるが、波乱万丈の語りの伝統を感じさせる。
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