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2015年07月22日13:21

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まぼろしの卵料理

 
【まぼろしの卵料理】
 
このあいだ、ぼやっとTVを観ていたら、「複合料理の愉しみ」が紹介されていた。ひとつの料理の手順はこうだ。ドライカレーをつくる。それをオムレツでくるむ。上にスライスしたとんかつをのせ、カレーソースをかける。それで「ドライカレーオムレツカツカレー」のできあがり。コツはとんかつの肉をうすくのばして揚げることだそうで、スタジオのタレントが「旨い旨い」と食べていた。「一挙四得」という感じだろうか。
 
ただし複合という看板にたいし、カレーの二回登場するのが不純な気もする。ほんとうの複合は「完全に別種なものの重畳」にあらわれるのではないだろうか。
 
それで自分なりの「純度のたかい卵料理の複合」をおもう。もともとぼくは卵料理が好きで、通常、茹で卵、オムレツ、目玉焼きそれぞれを順繰りにしている。で、罰当たりな架空レシピをかんがえてみた。
 
1) 茹で卵を微塵切りして、マヨネーズあるいは少量の温めたホワイトソースにあえておく。できれば玉ねぎとパセリのみじん切りをくわえておくといいかもしれない。二人分なら卵は二個。

2) 上記1を半熟オムレツでくるむ。二人分ならこれも卵二個。遊びとしては炒めた微塵切り玉ねぎと牛ひき肉もくわえてつくると、ランクアップになる。
 
3) 上記2に半熟目玉焼きをトッピングする。卵二個。これにケチャップを点々とかける。以上、分量は二人分。
 
4) ちなみに上記1〜3はそれぞれうすく塩コショウをしておく。
 
5)付け合せは絶対マッシュポテト。粉チーズを大量にくわえておいてもいい。それと大量のクレソン。これらを上の卵料理とまぜて食べる。
 
どんな味だろうなあ。とろりと卵の複雑な味がするだろう。ダリ的だが、かんがえるだけで興奮する。卵の基本料理(洋風)の「イイトコ一挙どり」になるのではないか。吝嗇と効率性の饗宴だ。
 
かつて卵はコレステロール上、一日一個までと提案がなされていたが、最近、それは嘘だ――幾ら食べてもいい――という週刊誌記事があったようだ。それで少年時代から夢想していた上記レシピをつづってみた。コンソメジュレの角切りが皿に散らされていればさらにオシャレ。料理は発想が偏執的でありつつ、なおかつかわいい、というのがオルタナティヴだろう。
 
そういえば往年、四方田犬彦さんの『食卓の上の小さな渾沌』で、多様なパスタのちがう細さ(ちがう茹で時間)に応じて、順に多種のパスタを茹で鍋に時間逆算で投下してゆこう、という条件のパスタ料理もあった。氏曰く、噛み応えが幸福に複層するとか。あれも偏執狂的かつプリティだった。
 
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