[難易度:2、時間:35分]
過日、娘とポテサラ爺さん(スーパーの総菜売り場で見知らぬ主婦に「母親ならポテサラくらい自分で作ってやったらどうだ」と叱責した爺さん。SNSで大炎上)の話に興じていたらほかにもこんなのがあるよと似た話をいろいろ教えてくれました。中でもなんじゃそらと思ったのは
「料理にめんつゆを使う女とは付き合えない!」
という男。要は調理は醤油や酒など基本の調味料を調合して行うべきでそれを合体させためんつゆを使うのは手抜きだと言いたいらしい。更にどうしてもめんつゆを使いたいならめんつゆを自作しろなんて意見まで飛び出したとかw 当然大炎上だったそうな。
「いや、それってキリがなくない。それを言ったらマヨネーズもトマトケチャップも自作しろって話になるし、いっそ味噌も醤油も自作しろって言いたいのかな」
と僕が言うと
「家の裏で稲作しろだの魚は海に行って釣ってこいなんていう男もいたりして」
と娘──なんぞという話題で盛り上がりました。
確かにお店で売っている調味料は実はたいてい自作できます。作ったことはないけれどマヨネーズもトマトケチャップも作り方を知っています。僕の実家では毎年、味噌を作っていましたし、醤油も僕が中学生だった頃に理科の実験のついでに作ったことがあります(なんか凄い学校だったなw)。かつてゴーグルと実験用手袋で武装してタバスコを自作したことがありますがあれはもう2度とやりたくないなw
けどね、僕らは無人島に住んでいるわけではありません。調味料の自作は膨大な手間暇がかかる上にたいていコスト高。材料費がけっこう高くつくのです。完成品がお手頃価格でスーパーで売られているのならばそれを買ってくる方がどう考えても賢明です。
調味料とは逆に料理については自作すると安くつくものや意外と手間暇かからない簡単なものがたくさんあります。
お店で食べると軽く千円超えるようなおしゃれな洋食が実は材料費100円くらいで作れるなんてものもざらにあります。ま、それは仕方がないこと。あのお値段にはお店の家賃、光熱費、従業員の給料、技術料(コックが勉強のために費やすコスト)+お店の利益が上乗せされているのですから。
なので実際に作るか作らないかは別としていろいろな料理の作り方を知っておくことは生活していくうえで強力な武器になります。特に昨今の物価高騰の折には「あれが食べたいけど今月赤字だしお店に行くのはちょっとなぁ」なんて理由で諦めなくてすみます。
これから紹介するリゾットもその一つ。要は洋風の雑炊ですので鍋料理の〆を作るのと大差ないと考えればぐっと身近になりませんか? ま、実際は日本の雑炊とはだいぶ作り方が違うのですがものは試しと思ってチャレンジしてみてください。
[材料](1人分)
・米:半合
・バター:5g
・玉ねぎ:1/4個
・セロリの茎:3cm
・むきエビ:10尾程度
・舞茸:1/4房
[調味料パート]
・コンソメの素(顆粒):3g
・塩:1g(小匙1/6)
・ホワイトペッパー:少々
[スープパート]
・海老の殻:10尾分くらい
・水:400g(カップ2)
・バター:5g
・牛乳:50g
[作り方]
1.[スープパート]の海老の殻とバターを小鍋に入れて中火にかけ殻が赤くなるまで炒めます。これに[スープパート]の水を加えてひと煮立ちさせ蓋をせずに中火で10分煮だします。
2.1.と並行して玉ねぎ、セロリの茎をみじん切りにします。むきエビは食べやすい大きさ切ります。舞茸は小房に手でちぎって分けます。
3.鍋(できれば土鍋)に2.の玉ねぎ、セロリとバターと合わせて中火にかけて炒めます。香りが立ってきたらむき海老、を加えて炒めます。更に米を加えて1分炒めます。
※米は研がずに炒めるのがポイントです。
※ここまで工程1.と並行で進めて待ち受け工程4.に進んでください。
4.3.に1.を濾して注ぎ、[スープパート]の牛乳と[調味料パート]を加えて蓋をし、中火でひと煮立ちさせます。これを弱火にして10分煮込み、火を止めて10分蒸らせばできあがり。
[備考]
・特売していたむきエビの手持ちがあったのでこれを作りました。材料費は100円前後だと思いますが味は折り紙付き。めっちゃ本格的なお店で食べるような料理に仕上がります。
・このレシピの段取りポイントは工程1.で海老の出汁を挽いている間に残りの材料の炒めを済ませておいて待ち受けること。そうすれば出汁が挽けてすぐに煮込みに入れます。
・このレシピではむきエビとは別に冷凍ストックした海老の殻を使っています。我が家では海老を使った料理で殻を剥いた時に捨てずにビニール袋に入れて冷凍ストックしてあります。良い出汁が挽けるので重宝しますよ。
・この料理は出汁を挽いたり煮たり蒸らしたりと時間のかかる工程が多めです。けど、火の前に張り付いている必要はありませんので他の家事やなんなら仕事をする片手間に作ってしまえるので意外と気が付いたらできていた系の料理だったりします。
ということで、よければ一度お試しください。
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