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2022年04月01日12:54

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★日めくりレシピ(ぼっかけうどん)★

[難易度:3、時間:2日以上]
冬の名物「肉まん」は全国区の呼称ですが関西では別の名前で呼ばれています。その名も「豚まん」。
なぜわざわざ言い直しているかというと関西では単に「肉」と言った場合は牛肉を指すからです。なのでひとくち食べて「何、豚肉やと。詐欺やんか」と言った揉め事を避けるためにこの呼名が一般的になったとか。
かよう左程に関西では牛肉を常食としているのですがもちろん高級部位だけではなく安い部位が庶民の味として親しまれています。なかでも「すじこん」と呼ばれる料理は明治時代からあるお惣菜。牛すじ肉(牛のアキレス腱)とこんにゃくを煮た料理ですね。
すじ肉とこんにゃくを煮た料理といえばどて煮がありますがあっちが味噌味なのに対してすじこんは醤油煮であるところが特徴です。
ちょっとややこしいのですが、神戸の長田地区に行くとこのすじこんは別の名前で呼ばれています。その名も「ぼっかけ」。ぶっかけるという言葉が訛ったものです。
ただ、店によっては小鉢などに入った単品のおかずは「すじこん」。丼や麺のトッピングになったものを「ぼっかけ」と呼び分けているところもあるみたいです。
元々は地元の人しか知らないとってもローカルな呼び名だったのですが阪神大震災を境に状況が変わりました。長田地区は神戸の中でも地震の被害がひどかった地区なのですがそれゆえに全国的にその知名度があがりました。そしてこの「ぼっかけ」という呼び名も一緒に全国的に知られるようになったみたいです。
過日、牛すじ肉が198円とけっこう安かったので購入。丸2日コトコト煮てこんにゃくと合わせて「すじこん」を作りました。けっこういっぱいできたので半分はうどんのトッピングにして長田名物の「ぼっかけうどん」を作った次第です。

[材料](1人分(牛すじ煮込みはたっぷりできるので残りは別のおかずにしましょう))
 ・牛すじ肉:350g
 ・こんにゃく:半丁
 ・うどん:1玉
[下茹でパート]
 ・生姜スライス:2枚
 ・水:200g(カップ1)
 ・濃口醤油:6g(小匙1)
 ・味醂:36g(大匙2)
 ・塩:9g(大匙1/2)
[煮汁パート]
 ・水:200g(カップ1)
 ・砂糖:6g(小匙2)
 ・濃口醤油:18g(大匙1)
 ・酒:15g(大匙1)
[めんつゆパート]
 ・だし汁(かつおだし):250g(250ml)
 ・蕎麦の本返しまたはめんつゆ:規定量

[作り方]
 1.鍋に牛すじ肉がひたひたに浸かる水(分量外)を入れてひと煮立ちさせます。これに牛肉を入れて1分煮ます。牛肉をザルに揚げて水洗いし食べやすい大きさに切ります。
 2.1.と生姜の千切り[下茹でパート]を合わせて水を追い足しながら弱火で2日以上煮込みます。
 3.2.をザルで濾して茹で汁と牛すじに分けます。茹で汁に[煮汁パート]を合わせてひと煮立ちさせます。
※[煮汁パート]の調味料の分量は目安です。味を見ながら加減して下さい。
 4.こんにゃくを5分茹でてアク抜きします(アク抜き不要と書いてあるものはこの手順を割愛します)。大ぶりのスプーンでこんにゃくを削ぐように切り3.に加えて中火で10分煮ます。終わったら火を止めて牛すじ肉を加えます。
 5.4.と並行してうどんを茹で[めんつゆパート]をひと煮立ちさせます。丼にうどんを入れて[めんつゆパート]を注ぎ4.をたっぷり載せればできあがり。

[備考]
 ・めっちゃ時間はかかりますが味は絶品。めちゃくちゃぜいたくなうどんになりますよ。
 ・正直2.の工程に根気が要ります。出かける時は火を止めて家に帰ったら火を付けてコトコト煮て下さい。空焚きにならないようよく見張ってちょくちょく水を足してくださいね。ヨーグルトメーカーなどの低温調理器があればタイマーを仕掛けて後は放置できるのでめっちゃ楽になります。
 ・工程4.で牛すじを一緒に煮るとせっかく柔らかく仕上がった肉がまた固くなってしまうので一端抜いて最後に合わせて温めるようにして下さい。
 ・ぼっかけ自体は少量作るのが難しいので4人分くらいの分量をまとめて作ることになります。残った分はそのままおかずにしたりご飯にかけて戴きましょう。
 ・煮汁は冷蔵庫で冷やすと固まって美味しい煮凝りになります。良い肴になりますので捨てずに晩酌のお供にして下さい。コラーゲンたっぷりですよ。

ということで、よければ一度お試しください。
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