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日記一覧

あちゃー、月島も尾形も生きていた。この物語に登場するやつらは、少々のことではゼッタイ死なないんだものな。とはいえ、杉元とアシリパさんが合流したとなれば、晴れて北海道に帰れるとしたものだ。一転、舞台は登別に移る。杉本とアシリパさんは小樽から東

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「乙嫁語り」12巻を読む
2019年12月22日19:02

「乙嫁語り」は、しばしば巧妙に小休止のようなパートを挟み込む。この巻の冒頭に置かれた「閑暇」は、タイトルからしていかにも小休止なのだが、前後編48ページの長さをかけるということになると少し話が違う。とはいえ、描かれているのは、まさしく小休止だ

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「猫本」というアンソロジーが2冊、2006年と2008年に出ている。「猫の話であること」以外は何でもいいというゆるいルールで編集された、なんとも猫らしいアンソロジーだった(らしい)。この2冊のどちらもに描きおろし作品を寄せた萩尾望都と諸星大二郎のマン

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ああ、楽しかった。本当に楽しかった。なのに、泣けた。「一番面白いこと」が本当に起こった東京オリンピック開会式なのに。それは、クドカンがこれまで描かれてきたすべてのひっかかりを丁寧に拾い上げ、当時生きていた人たちを開会式会場周辺に集め、(とい

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阪急百貨店うめだ本店で開催中の「デビュー50周年記念 萩尾望都 ポーの一族展」を見ました。要は原画展なのですが、「ポーの一族展」と題されているだけあって、「すきとおった銀の髪」から「ユニコーン」まで一作ごとに丁寧に紹介されており、宝塚歌劇のコ

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ラス前、もしくはモタレということで、いろんな人のオリンピック前夜を描きます。その濃密さは、「頼むよ、聖火ランナー」の一言でトメを確保した治五郎先生や、志ん朝役での森山未來の再登場がかすんでしまうほどです。親の死に目にも会わずに戻ってきた河西

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そもそも今回のサブタイトルは「火の鳥」、不死鳥です。そして、今回は、東京オリンピックをめぐる二人の重要人物が復活します。まずは田畑です。事務総長は降ろされたものの、自宅に皆が集まり裏組織委員会として動き出すと、政治からの圧力もなく、かえって

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まさか、本当にこんな日がやってくるとは思わなかった。と言っても、プリニウスとネロの再会でも、アルメニアとローマの和平でも、ネロが古代オリンピックで疑惑の勝利を収めたことでも、頭の良さと統率力を兼ね備えたコルブロ将軍が登場するなり、粛清された

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マニアックな話で申し訳ないのですが、「ぼくたちの失敗」といえば森田童子です。1970年代後半、人を寄せ付けないような風貌とはうらはらなか細い声で、生きづらさと直接向き合いながら、それを研ぎ澄ましたような楽曲を発表していました。このままだと生きる

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紀伊國屋書店のPR誌「scripta」に2012年から19年にかけて連載された夫婦脚本家・木皿泉の二人による対話「ぱくりぱくられし」と、産経新聞夕刊に2018年の半年間、週1で連載されたエッセイ「嘘のない青い空」に、後に木皿泉の出力担当となる妻鹿年季子が、NH

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「東京オリムピック噺」にドラマが追い付いてどうなるのかと思っていたら、なんやかんやで、五りんは「東京オリンピック宣伝部長」になってしまいました。いろいろな意見もあった「東京オリムピック噺」のパートですが、冒頭に、今回が何の噺かを示す狂言回し

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今回もいろいろありすぎた「いだてん」ですが、大きな物語としては、やはり代々木の米軍施設返還をめぐる二つの直談判でしょう。まずは、平沢によるアメリカ大使ライシャワーへの直談判です。1960年の安保改定は、日本がこれからも米軍の準占領下にあることを

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今回は、大松監督役の徳井義実の件で注目されました。冒頭、「編集などで、できるだけ配慮して放送」とのエクスキューズがあり、再編集が行われた上での1分短縮の番組として放映されました。そして、再編集された「第41回 おれについてこい!」は、大松監督

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実は去年に出ていた本だが、たまたま本屋で売っていたのを発見した。そんなに積極的に追いかけないけれど続きは読みたいし、見つけたら買ってしまうという距離感だ。まず、この巻で気づいたのは、思いのほか丁寧に間違いを正していることだ。要は、ボケに対し

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第1回で1959年の東京五輪招致の場面があったので、最終回も、この1959年の場面の再現になるのだろうと勝手に思っていました。それを残り少ない第四章の冒頭に置いてきたということは、この1959年を新しい出発点として1964年に至る物語をしっかり描きたいとい

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今回は、「東京オリンピック噺」としては完全に番外編です。そのため、ドラマ内時間の「現在」である五りんの世界に寄席シーンは登場せず、ずっと志ん生の病室で展開します。そして、ドラマ内回想の時代は昭和20年、志ん生は満州への慰問旅行に出発します。そ

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キロランケらによる樺太での監獄襲撃が成功し、アシリパの父・ウィルクの秘密を知るキーパースン・ソフィアは解放された。ソフィアの語るウィルクの記憶は、樺太アイヌの豊かな文化に誇りを持ち、高い理想と、冷静な判断力とともに、少数者であることの危機感

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今回、1938年の治五郎先生の死去から43年の出陣学徒壮行会まで5年が経過します。五りんがハリマヤで辛作から聞き取った自分の出生のいきさつを病床の志ん生に語るという仕掛けが施されているため、話が矢継ぎ早になっても違和感を感じさせません。また、五り

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2019年1月に亡くなった橋本治が「小説トリッパー」に、2017年秋号から2018年冬号にかけて連載していた文章の書籍化である。「冬号」はその年の12月発売なので、亡くなる直前まで連載していたと言っていい。橋本治の最後のエッセイであったことと「父権制の崩

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「高畑勲展」を見る
2019年10月04日11:03

東京に行く機会があって、東京国立近代美術館の「高畑勲展」を見ました。まず、冒頭に置かれた年譜が興味深いものかありました。2019年の「高畑勲展」の開催、2018年の82歳での死去から始まり、2013年「かぐや姫の物語」、1999年「ホーホケキョとなりの山田く

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どんどんイヤな時代に入っていく「いだてん」です。実は、嘉納治五郎ら実在の人物については、ドラマでのキャラクターと史実の人物像とは相当にズレがあるのだろうと思っています。記録に残っているものは変えられないけれど、記録に残っているとおりの人物に

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(公式サイトがサイバー攻撃を受けたともされる)本格社会派映画「新聞記者」を見ずに、本格コメディの「記憶にございません」を見るのもどうかと思ったが、なかなかどうして、いつの時代も通用するコメディを志向する三谷にもかかわらず、けっこう現在の政治状

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いろいろと考えさせられた先週の孫基禎の金メダルとは異なり、今週は日本中の善男善女が手放しで前畑秀子を応援することができた45分間でした。だからでしょうか。なぜか現・東京市長の横にいる「どうして銀メダル」の永田元東京市長を始め、勝手に朝日新聞社

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「大奥」第17巻を読む
2019年09月19日15:42

第15巻では「ファラオの墓」(竹宮惠子)のスネフェルばりの蛇目で登場したものの、第16巻では瀧山の差配と家茂の慈しみにより毒抜きがされたニセ和宮だが、この第17巻では、女同士でありながらも、むしろ女同士であるからこそ、正室として家茂と心が通じ合う中

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第2部になって、実は何かが足りないと思っておりました。良いことにしてもつらいことにしても、たたみかけてくる史実が多すぎて、田畑本人の軽快さとうらはらに、いささか息苦しい窮屈さを感じていたのでした。前回から薄々感じていたのですが、今回で足りな

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先週、私たちはうっかり力に頼ってしまうと信頼を失うことを学びました。そして、信頼を失った者は、たとえどんなに強い力で相手を屈服させたとしても、課題を解決できないどころか、交渉相手としても不適格者扱いされてしまいました。そんなことを踏まえて、

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プロ棋士・渡辺三冠の日常を妻の目線で描いた「将棋の渡辺くん」の4巻である。別冊少年マガジンの2017年12月号から19年2月号に掲載されているので、第30期竜王戦で竜王を失冠し、羽生新竜王が永世七冠を獲得した場面が描かれている。 永世七冠とは全タイトル

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北海道博物館の「アイヌ地名と北海道」に行った。いきなり、アシリパさんがお出迎えしてくれて嬉しい。北海道観光振興機構が主催している「ゴールデンカムイスタンプラリー」のチェックポイントになっているのだ。まずは、松前藩領としての分間絵図や郷帳など

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関東大震災での朝鮮人虐殺、5.15事件、満州事変、軍の新聞への圧力など、 これまで宮藤官九郎は日本の厄介な状況を最小限の史実のみを示すことで、 その評価については視聴者にゆだねる態度をとってきました。 むしろ、政治とスポーツの関係については、 スポ

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女優で本好きの芦田愛菜さんが自分の本棚から自分の好きな本を選んで、 どんなふうに本を選んで、どんなふうに読んで、どんなことを感じたかを書いた本です。まだ字が読めない小さいころからご両親に読み聞かせをしてもらって本を好きになり、 幼稚園ごろには

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