鴻上恒例の「ごあいさつ」に、こんなことが書かれている。演劇をやってる若いやつと飲んだら、「冒険宣言」を知らなかった。映画をやってる若い女性と飲んだら、「映画に走れ!」を知らなかった。知らないはずだ。とっくに絶版になっている。というわけで、「
古本屋で見つけた昭和37年の著書。今では、なかなか見られなくなった本物の上方の味を紹介している。関東では珍しくない醤油と砂糖を中心とする「甘から」の味付けを「田舎口」と言う一方で、今では評判の悪い化学調味料を新しい習慣として認めざるを得ないと
サントリーミュージアムの「ロートレック展」を見ました。単に「ロートレック展」というよりも、「ロートレックとムーランルージュの時代」という印象です。と言っても、看板に偽りありと言うのではありません。ロートレック作品を補足するように、ムーランル
「やっぱり猫が好き」が好きだった。それをよみがえらせてくれたのが、「猫」の脚本も手がけた木皿泉のドラマ「すいか」だった。それは大人の女たちの話だ。世の中のいろんなしがらみについては一応置いておくことにして、プライベートな時間を気の合った仲間
実は、島田紳助は努力家であり、戦略家だという話がある。例えば、漫才ブームで島田紳助が飛び出した背景には、「紳助ノート」があるといわれている。そのノートには、当時の漫才師のスタイル、ジャンル、話題、どこが面白いか、面白くないか、そんなことを念
しばらく時間をおくと、何かと冷静になってくるものなのかもしれない。一気に読んだ6巻まで比べて、この7巻は比較的冷静に読むことが出来た。夏休みの終わりもあるかもしれない。もう、隣家の子どもたちと、「明日、何をして遊ぼうか」という時間の流れ方を
今回の一番の感動は、ハリスと幕府の交渉シーン。通訳は、後に惨殺されるヒュースケンである。アムステルダム生まれのヒュースケンは、英語をオランダ語に翻訳することに手間取る。不審がるハリスに、ヒュースケンは答える。「彼らがしゃべっているのは300年
パーフェクトセレクション版「トーマの心臓」の完結篇である。改めて読み直して気づいたのは、「ヤコブ館の二階の端の部屋」が象徴したかったのは、「残酷な神が支配する」のジェルミとグレッグの関係なのだろうということだ。最初に、「トーマ」を読んだのは