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日記一覧

実は、高校時代にみなもと太郎の弟子をしていたという大塚英志が、改めて、かつての師・みなもと太郎にまんが史の教えを請う本である。典型的なトキワ荘・24年組史観の持ち主であった大塚英志は、みなもと太郎から、貸本劇画文化を徹底的に叩きこまれる。子

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映画「プール」は気になっていた。主演・小林聡美、共演・もたいまさこ、加瀬亮と並ぶと、どうしても「めがね」を思い起こさせる。一方、荻上直子監督の「かもめ食堂」「めがね」からスタッフを引き継ぐものの、監督・脚本が違うので「別の作品だ」という評判

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主役の少女が志田未来。相手役の少年が神木隆之介。少女の両親が、三浦友和と大竹しのぶ。屋敷の主である少年の大伯母に竹下景子、その使用人に樹木希林。少女の同族の少年に藤原竜也。なんという、豪華キャストなんだ。アニメで感動した直後なのに、このメン

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マンガ専門店で物色した時に、たまたま発見した文庫本である。日本文学の名作を漫画文庫化するシリーズが集英社から発刊されたらしく、今年の7月に、その第一弾として出版された10冊のうちの1冊である。ただし、「原作・宮沢賢治」と大きくあり、「漫画・

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歴史物語の面白さは、現在から見た常識をズラしてくれることにあるだろう。幕末のヒーローである吉田松陰だが、いきなり決起を唱えても、長州藩とっては迷惑なことである。薩長が連合して倒幕をしたというのは、今だからわかることで、当時の長州藩の幹部にす

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言うまでもなく、「バカの壁」を意識した筒井康隆のエッセイである。タイトルのイメージから、関西の「アホ」がいかに素晴らしいか、「アホ」になりきれない「壁」をもっていてはダメだ、という趣旨の本かと思っていたが、全く反対だった。著者が中島らもなら

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旅行用に買った本。 清水義範の短編集は、確実に楽しくなれるので愛読している。 と言って、コンプリートしようという使命感を求められない感じも良い。 で、表題作は作中の人物が作中の人物であることを自覚するというメタ小説。 「魚の名前」は、地方で名前

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半ば読み捨てる気持ちで旅行用に買った文庫の古本。「駅名」という、地名に鉄分を添加した本となると、つい手が出てしまう。読みやすい新書や文庫を、さらに分かりやすく解説してくれることで定評のある関西が誇る教養番組「ビーバップ・ハイヒール」でとりあ

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「落語をやめて物書きになったらええのに」と言われる桂米二が書いた上方落語の紹介本である。何気ない日常の話から気がつくと、話に入っている。上手いなあ、と思いながら、気がつくことがある。ひょっとして、これ、この噺のマクラなんとちゃうンかいな。実

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目を悪くしたことで漫画家を引退したはずの山田ミネコの新作である。坂田靖子の「ベルデアボリカ」と同様に、Webコミック「H&F倶楽部」に掲載されているらしい。深い事情はよくわからないが、Webコミックという形式が漫画家の負担を軽くして、筆を折

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1巻の時も感じたのだが、作者は物語を前へ進めるのと同じくらいの思いで、この村の文化を描こうとしている。あるいは、記録しようとしている。1巻は建築だったが、この巻では嫁入り道具としての布支度だ。この民族は、嫁入り道具としてあらゆる布類を用意す

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<2010年08月>
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