あちゃー、月島も尾形も生きていた。この物語に登場するやつらは、少々のことではゼッタイ死なないんだものな。とはいえ、杉元とアシリパさんが合流したとなれば、晴れて北海道に帰れるとしたものだ。一転、舞台は登別に移る。杉本とアシリパさんは小樽から東
「乙嫁語り」は、しばしば巧妙に小休止のようなパートを挟み込む。この巻の冒頭に置かれた「閑暇」は、タイトルからしていかにも小休止なのだが、前後編48ページの長さをかけるということになると少し話が違う。とはいえ、描かれているのは、まさしく小休止だ
「猫本」というアンソロジーが2冊、2006年と2008年に出ている。「猫の話であること」以外は何でもいいというゆるいルールで編集された、なんとも猫らしいアンソロジーだった(らしい)。この2冊のどちらもに描きおろし作品を寄せた萩尾望都と諸星大二郎のマン
ああ、楽しかった。本当に楽しかった。なのに、泣けた。「一番面白いこと」が本当に起こった東京オリンピック開会式なのに。それは、クドカンがこれまで描かれてきたすべてのひっかかりを丁寧に拾い上げ、当時生きていた人たちを開会式会場周辺に集め、(とい
阪急百貨店うめだ本店で開催中の「デビュー50周年記念 萩尾望都 ポーの一族展」を見ました。要は原画展なのですが、「ポーの一族展」と題されているだけあって、「すきとおった銀の髪」から「ユニコーン」まで一作ごとに丁寧に紹介されており、宝塚歌劇のコ
ラス前、もしくはモタレということで、いろんな人のオリンピック前夜を描きます。その濃密さは、「頼むよ、聖火ランナー」の一言でトメを確保した治五郎先生や、志ん朝役での森山未來の再登場がかすんでしまうほどです。親の死に目にも会わずに戻ってきた河西
そもそも今回のサブタイトルは「火の鳥」、不死鳥です。そして、今回は、東京オリンピックをめぐる二人の重要人物が復活します。まずは田畑です。事務総長は降ろされたものの、自宅に皆が集まり裏組織委員会として動き出すと、政治からの圧力もなく、かえって
まさか、本当にこんな日がやってくるとは思わなかった。と言っても、プリニウスとネロの再会でも、アルメニアとローマの和平でも、ネロが古代オリンピックで疑惑の勝利を収めたことでも、頭の良さと統率力を兼ね備えたコルブロ将軍が登場するなり、粛清された