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日記一覧

本書は、2017年7月、将棋棋士の先崎学九段がうつ病と診断され、 1か月の入院の後、7か月の自宅療養を経て、 2018年度からプロ棋士として復帰するまでの苦闘の日々を記録したものである。 先崎九段は17歳でプロデビューした、いわゆる「羽生世代」の一人で

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いよいよ最終回です。 原作では、幻の右手が描く回想と空想がないまぜになった物語が挿入されたり、 今は亡くなってしまった人や物の記憶が幻の右手によって描かれたりしていますが、 鬼イチャンが南方でワニと幸せに暮らしている(と、いいな)みたいな話は、

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国のためならば、女を外交上の武器にすることもいとわなかったリル王女だが、いざリシャール王子が同じ立場に身を置くと決めた瞬間、なかば衝動的にテルカの王を殺してしまう。長年心の奥に封じ込めてきたはずの仕事のつらさや、そのことがいかに自分の心を傷

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「ねぇ、ママ」という表題、腰巻には「母をモチーフにした珠玉の短編集」とあって、 「母モノ」かあ、というためらいがあった。 しかし、案ずることはなく、確かに「母モノ」ではあることは間違いないのだが、 池辺葵らしい現代的でたくましく優しさに満ちた

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原作を読んだときに、最初の内は意外であり、読み進めるうちに納得したのは、 「昭和20年8月15日」が単なる通過点であったことでした。 よく考えれば、庶民にとっては戦争の前からも戦争中も戦争が終わっても、 日々の暮らしはずっと続いているのです。 右手

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「書籍扱い1200円+税」という値段にひるんだが、224ページフルカラーとなれば妥当な価格設定だ。しかし、さらに驚かされたのはフルカラーであるにもかかわらず色調は抑え気味で、例えば最初のページは、うっすらとした陰影で光の方向がわかるような灰

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原作を読んだとき、下巻の怒涛の展開のせいで、 何が起こったのかじっくりかみしめる暇もなく、 気がつくと終戦を迎えてしまったようなところがありました。 というのも、呉の空襲のことを知らなかった自分が悪いのですが、 妹のすみが何も知らずに「広島は空

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<2018年09月>
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