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2023年05月13日13:53

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★日めくりレシピ(根菜の炊き合わせ)★

[難易度:2、時間:30分]
竜頭蛇尾
最初は威勢が良いのに最後の方はしょぼくなるという意味の四字熟語です。頭は恐ろしい竜だったけれどしっぽはただの蛇だったという喩えから来ています。
普通はネガティブな意味で使われる言葉なのですが小説の世界では必ずしもそうではありません。というか物語としては必須の要件──ラストシーンが蛇だったとしても蛇頭竜尾よりはずっとマシなのです。
しょっぱなの1ページが華々しく読者の目を奪う展開でなければ誰もその先を読んではくれません。
「いや、中盤から盛り上がるから」
なんて言われてもそこまでが地味だったら読者にとってそれは苦行でしかないのです。
これは商品としての料理にも言えることです。いくら味の良い料理であっても見た目で「美味しそう」と思わせられなかったらお客は手にとってさえくれないのです。
僕は仕事柄、しばしば出張に出かけるのですが出張の楽しみの一つは駅弁。大きな駅の駅弁コーナーに立ち寄るとそれだけでワクワクします。
竜頭……蛇尾──かどうかは知りませんが少なくとも見た目はどの駅弁も貫禄たっぷりのドラゴン。むちゃくちゃ美味しそうに盛り付けられています。
中でも僕はいろいろなおかずが楽しめる幕の内弁当系のお弁当が好きなのですが注目するのはメインのおかずとなる肉や魚料理ではなく脇役の野菜料理、煮物などに目が行きます。
主菜が美味しいのは当たり前。副菜の煮物にこそ拵えた人の手際の善し悪しが現れると思うのです。
なんて、人様が丹精込めて作ったお弁当にそんな上から目線の評価をするからには自分が作るお弁当でも気張らねばバチが当たります。
ということで久しぶりの出勤でヒレカツ弁当を作ったのですが副菜はちょっと気合を入れて根菜の煮物を作ってみました。

[材料](1〜2人分)
 ・蓮根:1節
 ・人参:3cm
 ・大根:2cm
 ・ごぼう:半本
[煮汁パート]
 ・だし汁(昆布とかつおの合わせ出汁):150g(カップ3/4)
 ・薄口醤油:18g(大匙1)
 ・酒:15g(大匙1)
 ・味醂:18g(大匙1)
 ・砂糖:6g(小匙2)

[作り方]
 1.大根を下茹でする湯(分量外)を沸かします。待っている間に大根はかつら剥きし、5mm厚のいちょう切りにします。湯が沸いたら大根を加えて5分下茹でします。
 2.1.と並行してごぼうは3cmに切って更に4つ割にします。これを水に放って5分置きアクを抜きます。蓮根は5mm厚のいちょう切りにし3%の酢水(水200mlに対して酢6g)に放って5分置きます。人参は5mmの輪切りにしいちょう切りにするかお好みの型で抜きます。[煮汁パート]を小鍋に合わせておきます。
 3.2.の小鍋を強めの中火にかけてひと煮立ちさせます。これに水気を切った根菜を加えてアルミホイルで落し蓋をし、弱火で20分煮ればできあがり。

[備考]
 ・なんともほっこりする優しい味です。脂っこい肉料理が主菜の献立なら特におススメの副菜です。
 ・味付けのポイントは調味料をぎりぎりまで控えること。そして、砂糖を心持ち多めにすること。醤油は野菜の色合いを美しく引き立たせる薄口醤油がおススメです。
 ・色目がちょっと地味な料理なのできぬさやのような鮮やかな緑色を加えると良いアクセントになると思います。
 ・根菜は下ごしらえがものによって異なります。大根は下茹ですることで味染みが良くなります。ごぼうは水に放ってアクを抜きます。レンコンは酢水に浸すことで変色を抑えます。またでんぷんの働きが止まるのでシャキシャキ感がアップします。面倒と思わず丁寧に拵えればそれだけでワンランク上の小鉢料理になりますよ。

ということで、よければ一度お試しください。
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