わたしたちの国語力、といわないまでも漢字力というのはどこから来ているのだろうか。
おそらく小学の国語の先生によってであり、先生を好きか嫌いかによって、漢字が好きか嫌いかも変わってしまうのかもしれない。
「こんなに漢字習っても、きっといつか無くなっちゃうに決まってるのに、なんで覚えなくちゃならないんだろ」
そんなことも呟いてた。
しかしそれでも、漢字の勉強には付いていくしかなかった。
ニホンの漢字とは何だろうか、と小さい頭を悩まし続けた。
一方、ニホンゴの学生には漢字オタクなるものがいて、リンゴだとかレモンだとかをすらすらと漢字で綴る。
でも鈴木孝夫の著作にて、ニホンの漢字はハイブリッド文字だと暗示を受け、それを上手に説明できるように考えた。
今年のグアダラハラ大学での外国語教育大会では、ニホンゴの専門家としてはわたしひとりが出席したのだが、中国語は五人以上。
何人かは中国の漢字について話した。
よし、つぎの機会はニホンの漢字について話そうと思って、漢字の本に当たりをつけるようにしている。
この本は、小著であるのに中国の漢字の起源から始めて、漢字のダイナミックスとニホンでの発展、進化がコンパクトにまとめてある、侮りがたい著作である。
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