わたしたちは中国を、いわばハイパーグローバルにしか捉えられなくなっているかもしれない。
あるいはその逆、いまではニホンの目だったところではどこでも中国人の観光客に接することができる。
わざわざステレオタイプ化しなくても、わりと近くでさまざまなレベルの中国人を眺め、あるいは辟易することもできる。
しかしながら、日々の暮らしのなか、または悶々とする悩みのなかでの中国人を目にすると、やはりおなじ人という感覚に目覚めてしまいそうだ。
もちろん本来はそうあるべきはずのもの。
そんなことを思わせてくれる短篇集。
著者は生きること、生き方を換えることを選択したひと。
そのなかには英文学の購読がおおきな意味をもっているらしい。
著者が公言している作家のほかに、この短篇集では、ローレンスの短篇がよく口にされる。
わたしもそれなりに読みはしたものの、ローレンスの短篇というのは、それほどはっきりイメージがわかない。
ということで、わたしは中国人について考える。
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