世はクリスマス・イヴ、しかし小賢しいニンゲンのことなど考えないで、ひたすら動物のことを思っているというのも粋である。
しかしやはりゴリラにはこの環境は堪えがたいものなのであろうか。
いちばん不機嫌でふてくされていたのはゴリラらしい。
この程度の動物園に三頭もゴリラがいるというのは、たいしたものである。
とてもナイーヴそうなゴリラであるからして、面接型のセラピーをほどこせないものかとわたしは案じた。
この動物園のためなら、いっそ自作自演で自らを白と黒とのツートンカラーに塗り分けて、檻のなかでパンダのふりをしてみてもいいと思った(パンダにしてはスマートすぎる?)。
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