[難易度:2、時間:15分]
職場の同期に面白いやつがいまして、彼の仕事の美学は「美しく仕事をする」ことなのです。彼が作る資料は誰もが見惚れるほど綺麗にまとまっていてデザインも秀逸。省みて自分はと言うと中身が良ければ見た目は雑でも良いじゃん、というタイプ。性格が真逆なのが意外に功を奏していたのか、彼とは3年ばかり一緒に仕事をしましたが良いコンビだったなぁと今でも思います。
彼が美しさにこだわるのは何も資料だけでなく、仕事のスタイルもそう。なので、異業種交流会みたいなスタイリッシュなイベントには積極的に参加しておりました。僕は「めんどくさい」と敬遠しがちでしたが
ある時、そんなイベントで知り合った「食のブームの仕掛け人」の話を彼がしてくれたことがあります。その人は、過去にも狭いエリアにラーメン店を乱立させてラーメン激戦区をプロデュースしたりしたことがあるのですが、曰く客の目を惹くラーメンとは「美味さ」ではなく「目新しさ」なのだそうです。例えば、「ええ、そんなものを使ってるの?」というような隠し味をカミングアウトさせれば喩えその食材がメロンであっても客ウケするのだとか。ほんまかいなと眉に唾をつけながら、面白く聞かせてもらいました。その話を聞いたのは20世紀が終わる頃のことでしたけど流石に今ではその考え方は通用しないんじゃないかな。
とはいえ、今日の料理も「ええ、そんなものを使ってるの?」と言っちゃいそうなレシピです。
[材料](1人分)
・日清のチキンラーメン:1袋
・三つ葉:3、4本
[スープパート]
・納豆:1パック
・練りごま:15g(大匙1)
・水:400g(2カップ)
・味醂:6g(小匙1)
・酢:5g(小匙1)
[肉味噌パート]
・鶏胸肉:ミンチ
・刻みネギ:少々
・豆板醤:少々
・濃口醤油:9g(大匙1/2)
・砂糖:3g(小匙1)
[作り方]
1.[スープパート]の納豆を添付のタレ、辛子を加えてよく練ります。これを[スープパート]の残りの材料と一緒にミキサーに入れて丁寧に粉砕してます。
2.1.を小鍋に移してひと煮立ちさせます。
3.2.をやっている間にフライパンに[肉味噌パート]を入れ火に掛ける前によく和えてから中火で肉の色が変わるまで炒めます。三つ葉はトッピング用の葉だけ取って軸をみじん切りします。
4.丼にチキンラーメンを入れて2.を注ぎ普通に作ります。仕上がったらよく混ぜてチキンラーメンからにじみ出たスープと[スープパート]を均等に馴染ませます。
5.4.に[肉味噌パート]と三つ葉をトッピングすればできあがり。
[備考]
・もはやチキンラーメンとは別物。すっごく複雑な味のスープに仕上がります。癖の強い納豆が練りごまの風味をしっかりと支えてくれている印象です。
・スープに納豆を加える手法は以前観たバラエティ番組でヒントを貰いました。原価を上げずに本格的な味を作る秀逸なアイデアだと思います。
・スープの甘味、酸味は味醂と酢で調整しています。味を見てお好みで分量を調整して下さい。
・もちろんチキンラーメン以外の袋入りラーメンでも作れます。醤油味なら醤油坦々、塩味なら塩坦々ですね。その場合。肉味噌は豚肉に変えてもOKです。
・全体を鶏で統一するため葉菜は和風で香りが強い三つ葉をチョイスしましたが、定番のチンゲンサイでも美味しいと思いますよ。
ということで、よければ一度お試しください。
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