コミュニケーション能力を高めるにはどうすればいいか。
会ったひとから、豊かに話を引き出すにはどうすればいいか。
それはマニュアルのひとつでもあるだろうが、わざわざひとに教えてもらうものではないだろう。
あるいは、ひとに教えてもらったからといって身につくものでもないだろう。
(ちょっと厳しいかな)。
主人公の阿川サンが懸命に努めていることは伝わってくるが、このひとのパソナリティーがあってこそ成り立った作品であり、じつはそれほど核心に踏み込んでいるわけではない。
初めて会ったようなひとと、ひょうひょうと話がすすんで分かり合ったような気持ちになるなんて、ちょっと気持ち悪いかも。
あるいは、阿川サン、ほんとは頭がいいのに、なんかふざけたキャラでも作り上げているのか(本人を知らないから、そんなことをへらへら言ってしまうわたしもけっこう無責任かもしれないが)。
なんなら幸田文のように、おやじさんの話をせっせと伺いたいところだが、本人はそんなことで喋りすぎてはいけないなんて自戒してて、ちょっとおかしい。
まあ、こういう本がベストセラーになるなんて、やっぱりニホンはおめでたいくになのか。
(文句言い過ぎで、ちょっと悔やんでもいるのだけど)。
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