日々、生きること。そして本を読んで感じ、考えること。
このふたつが一致するようになればどんなに嬉しいだろうか。
しかしながらどんなにすぐれた本にいくら惚れ込んでみても、それはそこで終わってしまう。
生きることは、どんなにくだらなく生きていようが、そのリアリティは太くたくましい。
幼いころから読んだことがすくすく血肉と化してくれたらどんなにいいことだろうか、とわたしたちは思い続けてきたのではないだろうか。
しかしいまでは、そんな思いもほとんど立ち消えてしまっている。
あるいは、ただ単にわたしがすれきってしまったことを意味しているのだろうか。
そんなことを考えながらこの作品集を読んでいた。
反俗に徹すること、というかどこまでも世間に逆らって生きることは、ひさしぶりにわたしのなかに痕や形を残していったもののように思う。
これだけの激しさの作品はあまり多くはないだろう。
わたしが捕りつかれてしまったのも故なきことではないと思う。
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