堤未果の『貧困大国アメリカ』シリーズもこれで三冊目。
実地にはろくに知りもしないくせに映画等で、米国のことはわかっているつもりだった。
しかしこの「迫真」のレポートを読むと、空恐ろしさばかりがつのってくる。
利潤のみを追求する、投資家、多国籍企業のみがすべてを支配し、政治はそれに追従していくのみであるかのような印象をうける。
ときは、あたかもトランプの政治の始まり。
一見すると、いままでの動きの逆に向かうような錯覚をうけるが、あくまでも政治の素人、米国内での立会いはどんな経過をたどるのであろうか。
あるいはここで蒸し返すことも可能なのだろうか、お金持ちの善意をどこまで信頼していいものか。
とにかく、トランプのやり方を眺めていると、行き着くところまでいちど、辿りつかないと何も学ばないだろうということが予想される。
しかしトランプはある意味で地球の死活性まで握っているのだが。
それで、行き着くところまで辿りついてしまったあとで、後戻りは可能なのだろうか。
いったいどういう意味でトランプを選んだのか。
やはりそこは米国の歴史の浅さ、歴史の意味の把握が不十分であることを悟らされる。
ヨーロッパとの差は歴然としている。
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