話下手のはずだったが、ああ、ひとたびマイクを握ったら離さないなんて。
ほんと、性格が変わってしまう。
ひょうたんから出たまことか、生まれて初めて旅行ガイドをすることになった。
回ってきた話はやや胡散臭かったので、あとで後悔、でもやるしかなかった。
というわけで、ニホン人グループ計三十六人のアテンドに従事。
エージェントに日曜の早朝、拾われてホテルへと。
相手は、福岡県人会の国際大会の参加者であった。
マイクで話し出すまでこわごわであったが、ひとたび話し出すと、喋りたいことは山ほどある。
世界の肥満のこととか豆料理のこととか、ちょっと悪酔いか。
それで行く先はピラミッドのテオティワカン。
事前に観光ガイドマニュアルを渡されていた。
しかし、参加者は年配者が多く、転ばないようにとか、気を使うことおびただしい。
観光というより看護(しゃれのつもりか?)というのり。
さいわい、インシデントはなくて無事に終わって助かった。
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