ニホンに拡がる貧困、これはおそらく見たくないひとには見えてこない現象なのかもしれないと思っていたが、いまではそんなことも言ってられないようで、街に出ればどうしても行き当たってしまうような時代になったらしい。
堤未果の貧困大国アメリカシリーズ等で他国の貧困は見知っているし、わたしのいるところの貧困も生半可なものではなくて、あなおそろしきもの。
ニホンの問題はなにか。
ひとたび貧困のスパイラルにはまりこむと、それこそ真っ逆さまに落ち込んでいくのがニホン。
海外では、そしてひところのニホンでも、貧しいひとたちは、それなりに横のつながりがあったはずで、そのおかげで食いつなげるひとたちもすくなくなかったはず。
しかしいまのニホンでは、真っ逆さまに落ち込み、すべてがネガティヴな気持ちに支配され、つまりは自身を排除の思想の犠牲者とみなしてしまう。
このように不安定な時代では、いついかなる理由でわたしたちも、巻き込まれていってしまうか、不安はつきない。
そういう時代なのだ。
この本は、そういった問題をレポートし、それを乗り越えるためのやり方をいっしょに考えてくれる。
学べることでみちている一冊だと言ってもいいだろう。
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