この著者はいまではことばのアーティストと見なされている。たしかにそうにはちがいない。でもかつては岩波新書にて「抽象絵画への招待」なる一冊を刊行。この本はその一冊の敷衍のようなものかと思ったが、そうではなかった。
このあいだは丸善ライブラリーにて三十年まえに刊行された現代アートについての本に、古びてしまっていないのに驚いた。この大岡本はなんと半世紀以上もまえの内容、しかしこれまた古びていなくて学ばせていただいたことが山のようにある。文学にかぎらず、美術、音楽、演劇その他、あらためてこの著者の博識なりするどいアート批評意識に感嘆。
なんでこれが品切れなのだ?
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