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2023年12月06日11:03

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★日めくりレシピ(カレー丼)★

[難易度:2、時間:5分]
とある蕎麦屋のお品書き。
かけ蕎麦:250円
月見そば:300円
生卵:30円
だいぶ前の話なのでお値段はちょっと安めですが確かこんな感じだったと思います。このお品書きを見て「月見そば」を注文するやついるのかよ──ってツッコみたくなりますよね。ま、僕ならかけ蕎麦と生卵を注文して自分で月見そばを作りますw
世の中にはなんでそうなったと思っちゃうような不思議な価格設定のメニューがあったりするものです。けど中にはその理由を聞くと納得するものもあったりして……
例えばカレー系のメニューを出している蕎麦屋さんではよくカレーライスとカレー丼がお品書きに並んでいます。で、大抵はカレー丼の方が100円から150円くらい高いのです。
「いや、ご飯にカレーをかけたものでしょ。皿に盛っているか丼に盛っているかの違いしかないのになんで値段が違うの」
と思う人もいるかも。けどカレー丼を注文すればその答えはすぐにわかります。
カレー丼にかかっているのはカレー南蛮のつゆ。つまりカレーをその店自慢のそばつゆで伸ばしたものなのです。しかもカレー南蛮なので肉の出汁がしっかり利いている。いうなればカレー丼とはカレー南蛮の蕎麦をご飯に置き換えた料理でカレーライスとは別物なのです。
明治から大正にかけて洋食屋さんにファストフード店の王座を圧され気味になった蕎麦屋さんが洋食屋さんのメニューを取り入れてカレー料理やかつ丼を考案したとか。いわばカレー丼は何十年もの歴史を刻んできた店の魂ともいうべき蕎麦つゆと見知らぬ異国のカレーという料理の融合。これはまさに蕎麦屋さんのニュー・オールド。温故知新的なメニューなのです。

[材料](1人分)
 ・ご飯:1膳分
 ・水溶き片栗粉:片栗粉6g(小匙2)分
 ・刻み葱:少々
[餡パート]
 ・残り物のカレー:お玉2杯分
 ・鰹出汁:100g(カップ1/2)
 ・蕎麦の返しまたはめんつゆ:大匙1

[作り方]
 1.[餡パート]を小鍋に合わせてひと煮立ちさせます。これに水溶き片栗粉を4〜5回に分けて少量ずつ加え都度よくかき混ぜます。
※水溶き片栗粉は一度にたくさん加えると瞬時に固まってダマになってしまうのでスプーンで少量ずつ掬って何度かに分けて加えるのが均一なとろみを付けるコツです。
 2.丼にご飯を盛り1.をたっぷりかけて刻み葱を散らせばできあがり。

[備考]
 ・なるほど、これはカレーライスとは別物。まさにカレー南蛮を食べている気分です。しかも蕎麦がご飯に変わっているので満腹感は段違いです。
 ・カレー丼の基本スタイルはカレーのルウを蕎麦のつゆで伸ばしたのもを餡にします。起源はカレー南蛮なのでネギまたは玉ねぎが使われています(南蛮はネギの意)。で、鶏、豚、牛のいずれかのお肉が使われているのがお約束。仕上げにグリーンピースを載せるお店もあるとか。総じて純和風の出汁を楽しむカレー料理なのです。
 ・京都のお蕎麦屋さんでは薄揚げを入れるのがお約束。そういえばカレーうどんやカレー蕎麦にも入っていますね。
 ・浅草の河金という老舗のとんかつ屋さんでは河金丼(名物かつカレー)と称してこの餡がかかったかつ丼を出しているそうです。発展形があるんだなぁ。

ということで、よければ一度お試しください。
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