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2023年01月24日12:48

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読書紹介2262●「青矢先輩と私の探偵部活動」

●「青矢先輩と私の探偵部活動」 喜多喜久著 集英社文庫 20年版 690円
 主人公は、中1の美玖。3年前に両親を交通事故で失い、母の母校である中学校に入学するため北海道から東京にやって来た。母は母校で探偵部に入り、あこがれの先輩である父と出会った。そんな母の活動を聞いていた美玖は、探偵部に入るため東京に来たのだ。
 ところが、探偵部は人数不足で3年前に廃部となっていた。ショックを受ける美玖だったが、それなら人を集めようと入部希望者を募集するため校門でチラシを撒く。そんな時、超進学校・叡光学園に入学希望の2年生の田村先輩が「叡光学園入学を親に説得するため、学園内の様子を写真に撮ってきてくれたら入部する」という条件を提示する。
 こうして、父(叡光学園の卒業生)の制服を北海道の祖父母から送ってもらった美玖は、男装(叡光学園は、全寮制の男子校。女子禁制で女子との交際は退園理由となる)して忍び込む。そこで美玖は、全国模擬で常に1位の天才高校生・青矢に見つかってしまう。なんと青矢は、全生徒の顔を認識しているのだ。洗いざらい白状して許しを請う美玖に、青矢は「探偵部は面白そう。暇潰しになるから入部する」という。
 ということで、青矢と美玖の学外での探偵部が結成。はからずも、父と母と同じ構図となったのである。こうして、本書では5話の謎が解決されていくのであるが、青矢は美玖に調査させ、自分は椅子に坐ったまま謎を解決してしまうのだ。そのうえ、「暇だ暇だ」を繰り返し、「面白い謎を持ってこい」と美玖をせっつくのだ。
 本書では、第1から4話までは美玖の学校での謎。ドローンでの盗撮や生徒を叱った教師に対する生徒のいじめ、試験問題漏洩などを扱っている。


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